ログハウスの作り方

ログハウスの作り方

「安い金額でログハウスを建てたいので、
ログキットを購入し、セルフビルドに挑戦してみたい。
でもどういう作業があるのかわからないから、おおまかな作業を知りたい。」

ログハウスをセルフビルドするにしても、
どんな作業をどのように進めたらよいのかわからないという方も多いでしょう。

セルフビルドを応援しているキートスのホームページでは、
ログハウスを実際に自分で建てた(セルフビルド)例を多く紹介しています。

[セルフビルド例はこちらで!!]

 

セルフビルド

みなさんの建築記ページを見ればログ作業の主な流れはわかると思いますが、
もう少し詳しく知りたい方のために、ここではログハウス作業を簡単にご紹介しましょう。

 

基礎工事

ログハウス作りの第一歩は、基礎工事から。

建築する土地の条件(地盤や傾斜いetc)や予算、建物の大きさなどにより
布基礎、ベタ基礎、独立基礎などいろいろな基礎があります。

この基礎はログハウスだからといって特別なことは無く、
一般住宅を建てるときの基礎とほぼ同じと考えてください。

 

ログハウスの基礎

 

基礎もセルフビルドされる方もいますが、一般的には業者さんに依頼します。

ログハウスをセルフビルドされる方にとっては初めての経験なので
手配するにも不安があるかもしれませんが、
キートスからしっかりとした基礎図面が出ますし、
業者手配についてのサポートもキートスではしっかり行っていますので
難しくはありません。

 

土台材・シルログ施工

木工事の最初は、土台敷き

基礎工事が終わってログ部材が届いたら、次はいよいよログ建築作業の開始です。

 

ログハウスの土台敷き

 

一段目のログ(シルログ)を積む前に、防虫・防腐処理を施した土台材を敷きます。

土台材を敷き終わったら、 次は一段目のログを組みます。

 

シルログ完了

 

一段目のログ材(シルログ)は図面をよく確認して、慎重に配置しましょう。

断熱材も忘れずに!

 

ログ組み

ログハウス建築の醍醐味は、ログ積み作業

ここからが本格的なログビルディング!
一段ずつ組み上げていきます。

「自分たちでログハウスを作ってる!」
そういうセルフビルドの醍醐味が味わえるでしょう。

 

協力してログ組み

 

ログ材には 番号札が 付いています。
ログ組み図面を確認しながら、番号順(A-1、B-1など)にログ材を積みます。

窓やドアなどの開口部分はログ材の形が変わったりしますので
特に気をつけて積みましょう。

 

 

必要なログ材は予め探しておきますが、
人数が多いときは「部材探し隊」と「ログ積み隊」に分かれて作業すると
スムーズにログ積みが進みます。

一段一段積むときに、ログの間には「ログ間断熱材」を入れます。
これでより断熱効果のあるログハウスが出来上がるのです。

ログとログは「ダボ」という木製つなぎ材でしっかりと密着させて、
壁に強度をもたせます。
(このダボを打ち込む穴はフィンランド工場でログに加工してあります)

 

 

ログ材にはこのダボ穴と同じ大きさで
電気配線用穴や通しボルト用穴があいているので注意が必要です。
こまめに図面でチェックしましょう。

なんといってもログ積みはログハウス作りのメインイベント!
みんなで協力し、楽しく ケガのないように作業を進めましょう。

 

桁ログ=2階床根太ログ

キートスのログハウスは、2階床をログで受けています

1階部分のログ壁が組みあがったら、桁ログをのせます。

 

 

通常はこの桁ログの上に2階の床板を直張りします。

1階から見上げたときに2階床板の底面がそのまま一階の天井ということになり、
この桁ログは現しとなります。

 

 

この桁ログを組むことによって壁同士がしっかりとつながり、
地震などでもビクともしない強固な建物(ログハウス)となります。

 

 

テラス屋根付仕様やバルコニー付の場合は、桁ログがテラス上部まで延長されます。

延長された桁ログはポスト(柱)で受け、セトリング対策用にジャッキボルトを取り付けます。

 

妻壁「ログ積み仕様」

ログ材を積み上げる仕様の妻壁

 

妻壁には「ログ積み仕様」と「パネル仕様」があります。

ログを積み上げる妻壁は図面の番号順にログを積み上げていけば
自然と屋根の形に組みあがります。   

この時、2階床にコンパネなどで仮床を敷けば安全で、
作業効率もアップします。

 

妻壁作業

妻壁もログ積み

こんな感じでログ妻壁完成!!

セルフビルドの場合はこの「ログ積み仕様」が簡単ですね。

また、防火規定がある建築地の場合、妻壁をログ積みにすることで防火仕様になります。

 

妻壁「パネル仕様」

フレームとログパネルで仕上げる仕様の妻壁

妻壁のフレームに壁仕上材を張って妻壁を作ります。
(キートスでは通常「ログパネル」という無垢板を使用)

このときも2階床に仮床を敷き、正面・裏側の壁パネル2枚を作ります。

パネル仕様は手間はかかりますが、予算を低く抑えることができます。

 

パネル仕様の妻壁

パネル仕様の妻壁

また、ロフトを間仕切壁で仕切る場合は、
ログハウスのロフト部分にセトリングが起こらないので内装施工がラクです。

 

棟上げ

クレーンを使って棟木をあげます。

ログハウスの棟上

 

まず妻壁の垂直を出し、筋交いで固定します。

その妻壁の上に棟木を上げます。棟木にも筋交いを取り付けて固定。

棟木はかなりの重量がありますので、
安全面を考えて棟上にはクレーンを手配した方が良いでしょう。

 

屋根垂木施工

屋根の骨組み「屋根タル木」を取り付けます。

 

ログハウスの屋根タル木

 

垂木(タル木)配置寸法を図面でよく確認しながら垂木を取り付けます。

高所作業が続きます。足場のない場合は要注意です!
※安全を考えて、高所作業を行う前に足場を設置しましょう。

 

タル木掛け完了

 

垂木が掛かると随分ログハウスっぽくなりましたよ!

 

屋根野地板

屋根下地材はキット仕様によって無垢材またはコンネパを使用。

垂木の次は、屋根下地となる野地板を張ります。

無垢板やコンパネなどログハウスの仕様によって野地板材の種類は変わりますが、
屋根の全面に張ります。

 

外部野地板の施工

内部野地板コンパネも張って

 

天窓や煙突は、野地板を全体に張った後に
取付用の開口を作った方が作業が簡単で早いです。

ログハウス全体像が見えてきましたね~♪

 

建具&化粧板取り付け

ログハウスに窓やドアを取り付けます。

ドア・窓などの建具を取り付ける前に、ログの溝にTボードを取り付けます。

このTボードは、ログハウス特有のセトリング対策に欠かせないものです。

 

窓取り付け用の板

ドアや窓はTボードに取り付けます。

 

ドア取り付けました

 

ログハウスに使用されているドアや窓は枠と一体になったものが多く、
重いので落とさないように要注意!

 

外部化粧板を取り付け

内部化粧板も取り付けます

 

外部化粧板、内部化粧板を取り付けたら完成です。

 

室内天井板

室内側から 天井板を張ります。

屋根垂木間に断熱材を入れて、下から天井板を張ります。

 

ログハウスの内天井施工

 

ログハウスキットの場合は天井用板材が本実加工(ほんざねかこう)の無垢板なので、
セルフビルドでも美しく仕上がり、木の香りがするのが特徴。

本実加工とは板の一方を凹、反対側を凸に加工したもので、
凹に凸を差し込みながら張っていきます。

 

1階&2階床板

室内床板を施工します。床板も無垢材です。

1階は床下(床根太間)に断熱材を入れてから床板を張ります。

キートスのログハウスキットは、床板も本実加工(ほんざねかこう)です。

 

無垢の床板

2階床(ロフト)も同じように施工しますが、通常2階床下には断熱材を入れません。

根太の間から落ちないように注意しましょう。
床板の施工

無垢で厚みのある床板は、美しいですね!!

 

【 電気工事 】

ログ壁や必要な場所に電気配線をします。

 

棟上をして屋根垂木がかかった時点で、ログ壁の電気配線をしておきます。

内装作業時にログ壁の電気穴にボックス用の穴を開け、電線を通します。

 

ログハウスの電気配線
コンセント取り付け

 

ログハウスだからコンセントやスイッチ類の取り付けが特に大変ということはありません。

 

お気に入りの照明器具を取り付けて

 

お気に入りの照明器具を取り付ければ、「夢のログハウス」の完成も間近!

※ 電気工事には電気工事士の資格が必要です。

 

キッチン・風呂・洗面・トイレetc 設備工事

水周りと呼ばれる部分です。

床板が張り終わったら、設備機器などの工事を開始します。

ユニットバスは間仕切り壁を作る前に入れましょう。

(場合によっては床板を張る前に搬入)

フルユニットバスの場合は上部セトリングスペースが必要なので、天高に注意。

 

ユニットバスの設置
キッチンセット搬入

 

システムキッチンもセッティング。

レンジフードや吊り戸棚などもセトリングを考慮し、取り付けます。

 

トイレ設置
手作り洗面台

 

トイレや洗面台を取り付ければ、室内の水周りは ほぼ完了です。

 

設備業者さんは地元で

 

上下水道やガス管などの工事は、業者さんに依頼するのが一般的です。

※ 上下水道の本管への繋ぎ込み、ガス工事などは市町村の認定業者でないと施工できません。

 

内装壁・室内間仕切り壁

ログハウス内部にお部屋を仕切る場合の壁立て。

 

ログハウスに部屋を仕切ったりする場合は、柱を立てて間仕切り壁を作ります。

 

間仕切壁のフレーム立て
壁仕上げパネル施工

 

この作業は一般建築と同じように見えますが、、、
室内壁ではセトリング対策が特に重要です。

常にセトリングのことを頭において 作業しましょう。

 

間仕切壁に分電盤を設置すると良い

 

配電盤などに接続する電線の束は、
ログ壁を通すよりこの室内壁を通した方が簡単です。

上下水道の配管などを通すことも可能です。

 

テラス&バルコニー

テラス施工は難しくないので、楽しみながら作業できます。

 

テラス施工は難しくありません

 

ログハウスにあると便利な テラスや バルコニーの施工です。

雨や風が当たる場所なので、雨水などが下に抜けるように

隙間をあけながら防腐処理を施したテラス板を 張ります。

 

ログハウスにテラスがあればより楽しい!!

 

遊び心あふれるテラスは、ログハウスならではの空間ですね。

 

塗装

外壁には必ず防腐塗料を塗ってください。

外壁塗装は、ログハウスの屋根が掛かったらできるだけ早く塗りましょう。

 

子供たちの出番、塗装!

 

低いところは、家族みんなで楽しくぬりぬり。
高いところは、無理をせず慎重に。

 

足場設置で安全に

 

足場があれば、安全で安心!

家族みんなでログハウス外壁塗装)

 

防腐塗料はいろんなものが市販されています。
自分の好みに合った色や素材のものを 選んでください。

外壁は木材保護という観点から、浸透性の防腐塗料を塗ります。

室内塗料も自然系ワックスからニス系のものまで様々なものが売られています。

 

室内の床はニスなどで

 

なかには、
「せっかく無垢のログハウスなんだから木そのものの感触を楽しみたい」
ということで、ログハウスの内部を無塗装にされている方もいらっしゃいます。

ただ、無塗装の場合はコーヒーなどをこぼすと即シミになるので、そのつもりで。

 

ログハウスの完成!!

「夢のログハウス」の完成で~す ♪

 

セルフビルドのログハウスの完成

 

無理なくセルフビルドするには、
すべての作業を自分でやろうと思わないで、
できることだけ、楽しいことだけやって、
難しそうな作業や高所作業は業者さんにお願いする
という方法もあります。

キートスのセルフビルダーさん達は上手に業者さんに部分工事をお願いしながら
無理なく、楽しくログハウスを完成させています。

[キートスのセルフビルド達]

まずは「できることは自分で」というのがセルフビルドの第一歩ですね♪

 

ログハウスのキートス|セルフビルドを応援するログハウスメーカー