セルフビルドを反対されたら

もし、ログハウスのセルフビルドを家族に反対されたら ・・・

セルフビルド中のログハウス

すでにログハウスを完成させたキートスのセルフビルダーさんでさえ、
その半数以上の人がセルフビルドを最初は周囲から反対(または大反対)されたそうです。

ですから 現実には、
ログハウスのセルフビルドを目指したが家族や親戚の反対により断念した人の数は
かなり多いのではないかと推測されます。

「セルフビルドしたいという気持ちはあるが、家族の反対で断念しました」
という方は、それはそれで良かったのだと思います。

しかし、もしあなたが、
「セルフビルドしたい気持ちが強いのに上手くいかない。なんとか説得する方法を見つけたい。」
と考えるなら、多くのログハウスセルフビルド経験者の体験談から、
家族をその気にさせる手立てを考えてみましょう。

一般的に、ログハウスのセルフビルドに反対するのは、
「奥様」「両親(特に年配の)」です。

たまに奥様がログハウスのセルフビルドに積極的で
乗り気ではないご主人に何とかセルフビルドさせたいということもありますが、
残念ながらこの場合の成功率はかなり低いです。

多くの場合は、
「セルフビルドでログハウスを建てたいご主人と、それに反対する奥様や両親」
というのが主な構図です。

そこで、反対している奥様や両親を説得して了解を得るため、
以下の4段階のプロセスに従って作戦を遂行してみましょう。

1.あなた自身の理論武装

2.反対内容をタイプ別理由で分ける

3.セルフビルダーさんの体験談を見る(セルフビルドを身近に感じる)

4.タイプ別に説得を開始し、理解(合意)を得る

事前にこれらの4項目を整理し、学習し、戦略を立ててから家族との戦いに挑むことです。

何事も準備が肝心です。
しっかり準備をしなければ、勝利することは難しいでしょう。

1.セルフビルドに対するあなた自身の考えをしっかり持とう

 

セルフビルドで建てたログハウス

周囲を説得するには、まずあなた自身が
「なぜログハウスをセルフビルドしたいか」ということをしっかり考え、
完全な理論武装を完成することが大切です。

「 どうして ログハウスが 欲しいの? 」

「 何のために ログハウスが 必要なの? 」

「 なんで セルフビルド するの? 本当に できるの?」

「 ログハウスを建てたら、そこで 何が したいの?」

「 ログハウスは 自分たちに 何を もたらしてくれるの?」

「 ログハウスは 家族も 幸せにしてくれるの?」

・・・と、奥様を代表とする反対派家族は感情と気分で
容赦なくあなたを攻撃してくる可能性があります。

だから、あなたの《 ログハウス建築の原点 》をしっかり考え、
完全な理論展開を完成させておく必要があります。

「今こそ、ログハウスを建てる時である!」
と理路整然と自信を持って反論できなければ、
今後も幾重にも繰り出される反対論攻撃に勝つことなんてできないでしょう。

その理論武装をする時には必ず、
「ログハウスをセルフビルドするそのもっとも大きな理由が、
『愛する奥さんや家族と一緒に
健康的で優雅な時間を過ごすため』であること」
を最大限アピールしましょう。

もちろんそのことを自己暗示にもかけて、ご自身でも思い込む努力をしてください。

念じれば、そのうち自分も必ず
「ログハウスのセルフビルドは愛する家族のため」という気になるものです。

 

2.家族の反対理由を知ろう

では、ログハウスのセルフビルドを反対をされるご家族の理由はどこにあるのでしょうか。
今までよくあった反対理由の中で、多いものを箇条書きにしてみました。

 

A.ご主人に期待できない(因果応報タイプ)

今まであなたが「台所の棚一枚修理をしたことが無い」
「排水溝のつまりやドアのゆがみなども直したことが無い」
という状態では
「ログハウスをセルフビルドする」と主張してもかなり難しいです。

また、今まで家事の全てを奥様任せにしてきたので、
「どうせ、また私の仕事が増えるだけ!」と思われて
「とんでもない!」と一喝されて終わっている場合。

 

B.素人ができるわけがない (あきらめタイプ)

「ログハウスのセルフビルドやハーフビルドなど素人ができるわけが無い」
「そのようなことはプロの仕事であって無理!」
「常識で考えても無理!何を言っても無理!」
と全く受け付けてもらえない場合。

 

C.いくら器用でも、家一軒なんて無理 (不安絶望タイプ)

あなたがいつも家の補修や自作の棚などを作っていたのであれば、
奥様は「主人はかなり器用な人」と認識しているはずです。

「でも日曜大工とは違うのよ。」
「家一軒を 素人が建てるなんてできるわけないでしょう。」

と、必要な技術や経験的な理由で反対されている場合。

 

ただ今、セルフビルド中

 

D.お金がない (資金不安タイプ)

「ログハウスがあれば楽しそうだけど、そんなお金は無い。」
「ログハウスって高価で大変なお金がかかるんでしょ?」

と、資金面の不安から反対されている場合。

 

E.時間が無い (忙殺タイプ)

「ログハウスを建てるには時間が必要でしょう?」
「あなたにそんな時間あるの?」
「ログハウス建築に何年もかかるんじゃないの?」

毎日忙しいから無理だと、漠然とした時間的不安から反対されている場合。

 

協力してセルフビルド

 

F.体が心配、怪我が心配 (いたわりタイプ)

「ログハウスを建築するには、大変な体力や気力が必要でしょう?」
「もし怪我でもしたらどうするの?」
「途中であなたが体でも壊したら、どうなるの?」

比較的時間の余裕もあり、資金的な余裕もあるけど、あなたの体を心配して反対されている場合。

 

もちろん1つの理由だけでなく2~3の理由が複合されている場合もありますが、
このように分類することにより、これから行う家族説得のケースワーカーとしましょう。

 

3.ログハウスを建てたセルフビルダーさんの経験談を見よう

 

奥様やご家族の反対理由の整理ができたところで、
すでにログハウスのセルフビルドに成功した経験者の話を家族と一緒に見てみましょう。

多分ご存知だと思いますが、キートスのホームページには『キートスのセルフビルダー達』という、
セルフビルダーさん達の建築記がたくさん掲載したページがあります。

実際に中心となって作業をされたご主人が書かれたものが多いですが、
なかには奥様が書かれたものもあります。
奥様目線で頑張るご主人のことを尊敬を込めて書かれています。

ご主人が書かれたものにも、頑張って作業を手伝ってくれる奥様に対する称賛もあって、
ご夫婦や家族がセルフビルドを通して絆を強めていくようすも感じられます。

 

セルフビルド中の現場を訪問

 

また、お近くで実施にセルフビルドをされている方がいらっしゃったら、
お話を聞かせてもらうもの良い方法でしょう。

ただし、ご家族の協力を得られて、楽しそうにセルフビルドされているところを選ぶ必要はあります。

なかには、
・「いかにセルフビルドは大変か」と苦労談のみ力説したがる
・「自分は器用だからできるが、普通の人にはできない」とやたら自慢話をしたがる
という方々もいらっしゃるので、お話を聞きに行くならできれば次のような方が良いでしょう。

1. 同年代の方
2. 自分が考えている同規模のログハウスを建てている方
3. セルフビルドは本当に楽しいと思っている方
4. あまり自慢しない方

多少距離は遠くても、大事なのは「どんな方から話を聞くか」です。

そして訪問時に気を付けていただきたい大切なことがあります。

・勝手に室内に入ったり、汚したりしないこと
・作業の邪魔にならないように短時間の訪問にすること

 

先輩セルフビルダーを訪問

 

※申し訳ありませんが、
キートスではお客様にご迷惑をおかけしたくないので
セルフビルダーさんの現場(家)は紹介していません。

 

4.セルフビルドに反対する家族を説得しよう!

 

ではいよいよ、各タイプ別に戦略を駆使して、反対する家族の説得をしてみましょう。

作戦は、必ず「説得」と「交換条件の提示」の2本立をセットにして展開します。

 


 

A. ご主人に期待できない (因果応報タイプ)の場合

《説得》

心を入れ替え、1週間でも、魂胆がミエミエでも、家事のお手伝いや その他精力的に 奥様やご家族のサポートをして、自分が怠け者ではないことを アピールしましょう。

まったくわざとらしいと思われても、奥様やご家族は まんざら悪い気はしないものです。
もしかしたら「ログハウスをセルフビルドしたら、これからは変わるかもしれない」と信用(あるいは錯覚?)してくれるかもしれません。

《交換条件の提示》

せめて週末だけでも、奥さんや家族の家事負担軽減を提案しましょう。

「ログハウスができたら、アウトドア料理をマスターするから 交代で料理を作ろう。」
「薪ストーブを利用してコトコト煮込み料理を作るから ログハウスでの料理や家事は俺にまかせろ!」

定年後に家事を手伝う夫が増えています。
セルフビルドを機に家事もトライしてみては・・・?

 

ログハウスでピザ作り

 


 

B.素人ができるわけがない (あきらめタイプ)
C.いくら器用でも、家一軒なんて無理 (不安絶望タイプ)

《説得》

ログハウスセルフビルド経験談を見た時のことを思い出して話題にしましょう。

・ 多くの人がセルフビルドしていること。
・ 多くのセルフビルド経験者が、最初は不安から始まっていること。
・ たいていのセルフビルド経験者が、最初は全く素人だったこと。
・ 難しい部分はキートスをはじめ、業者に依頼すればいいこと。
・ セルフビルドを通じて、家族が旦那さんを見直していたこと。
・ 何より「家族が楽しかった」と話していたこと。

ログハウスをセルフビルドをされた方の経験談は現実味があり、かなり有効です。

《交換条件の提示》

ログハウス完成後には新たな『楽しいライフスタイル』が待っていることを伝えましょう。

「セルフビルドを通じて、家族や夫婦が共有できる楽しい時間と信頼関係も強まるよ。」
「ログハウスが完成したら、そこで趣味を楽しむといいよ。」(ガーデニングや手芸・絵画なども)
「ログハウスには君の友達や両親も招待して、バーベキューやティーパーティーをしようよ。」

楽しい未来が待っていれば、不安なんてどこかへ・・・

 

ログハウスはアトリエ

 


 

D.お金がない (資金不安タイプ)

《説得》

「それこそがログハウスをセルフビルドする最も大きな理由だ」と説得しましょう。

通常工務店などに頼んで建築した場合の概算費用を考え、
部分的にでもセルフビルドすれば建築費が節約できることをしっかり説明しましょう。

セルフビルド経験談から、
・ セルフビルドしたことで、通常のログハウス建築費より安価で建ったこと。
・ 一度に全てを完成させなくても、段階を追って完成を目指しても良い。
(セルフビルドならそれが可能)

実際に、ログハウス総建築費の想定は大切です。
セルフビルドで節約できる費用と、業者依頼して必要と思われる費用を考えておくことも大切です。

《交換条件の提示》

ログハウスの建築費を節約することで、家族が得する条件を提示しましょう。

「セルフビルドで節約できた費用で、家族が希望するキッチンや設備を導入できるよ。」
「節約できた費用で、パン焼き器やオーブンレンジを設置してもいいし、冷蔵庫を新しく買ってもいいね。」

口約束で終わらぬよう、品物が変わっても完成後には何かプレゼントを・・・

 

ログハウスのキッチン

 


 

E.時間が無い(忙殺タイプ)

《説得》

ログハウス建築の全工事を自分で行う必要がないことを伝えましょう。

体験談を見た(聞いた)セルフビルド経験者も、自分でできる範囲の作業してログハウスを完成させたはずです。

人手や体力が必要なログ組みをキートスや近くの大工さんに依頼される方も多いのです。

逆に友人達の応援を得て、短期間で楽しくログ組みをセルフビルドして、
大工作業が多い内装工事を業者に依頼してもいいのです。

ログハウスのセルフビルドには いろいろなタイプがあるのです。
作業に使える時間配分を考えて、ご自身のセルフビルドプランを 考えてください。

その上で、ログハウスセルフビルド経験談から、
・ 可能な時間の中でコツコツ作業し、そして完成させたこと
・ 急がず、楽しく(たまに苦しい時もありますが)、時間をかけつつマイペースで完成させたこと

などの例を挙げながら説得してください。

《交換条件の提示》

セルフビルドに費やす時間が健康面やその他の面でも有意義になることを伝えましょう。

「時間は無理してでも作るものだよ。」
「運動不足解消に役立つし、メタボ解消で健康になれるよ。」
「完成後も積極的に時間を捻出し、ログハウスで家族みんなで楽しもうではないか。」

実際に「週末のログ作業のためにお酒を控えるようになって健康になった」とか、
「体重が減ったよ」という話もセルフビルダーさんから聞こえてきます。

ログハウスのキッチン

 


 

F.体が心配、怪我が心配 (いたわりタイプ)

《説得》

無理はせず、できることだけを選んでセルフビルドし、
高所などの危ない作業は業者に依頼するなどして、安全に気をつけることを伝えましょう。

ログハウスのセルフビルド経験談から、
・ ご高齢の方もセルフビルドを楽しみ、そしてログハウスを完成させたケースが多くあること。
・ 屋根工事など危険な仕事は業者に依頼し、楽しめる作業だけをセルフビルドしたケースが多いこと。
・ あくまでも趣味の一環としてログハウスのセルフビルドをするので、無謀な挑戦ではないこと。
などの事例を選択して、説得してください。

《交換条件の提示》

「自分の体を心配してくれる気持ちは大変ありがたいが、  まだまだ挑戦する男でありたいよ。」
「ログハウスを完成させて家族と楽しむことが目的なので、 絶対無理はしないよ。」

その上で、ちょっと照れくさくて自分には似合わないと思うかもしれませんが・・・
「家庭菜園や庭いじりなど、『二人の人生』をもっともっと充実したものにしよう。」
「大事な家族と一緒に過ごす時間を大切にしようではないか。」

 

家庭菜園で楽しむ

5.さいごに(セルフビルド説得最終章)

 

「ログハウスのセルフビルドを家族に反対されたら」に対して、
奥様や家族に理解を得て了解してもらう方法について考察しましたが、
現実は理解してもらう以上に「家族に協力してもらうこと」が重要です。

「家族の協力を得られなかった」というセルフビルダーさんはちょっとツライです。

ログハウス建築の期間中、ずっと一人で建築地で過ごすことになりかねません。
雨や雪の日だってあります。
金槌で指を叩いてしまった時、夕暮れに一人でコンビニ弁当を食べる時、
高い脚立に上っての作業中工具を落としてしまった時など
「寂しかったし、悲しかったね」と話してくれた セルフビルダーさんもいました。
奥様やご家族に直接作業を手伝ってもらわなくても良いのです。

だた側で見ていてくれたら・・・
「頑張っているね」と一言声をかけてれたなら・・・
一緒にコンビに弁当を食べてくれたなら・・・

男はただそれだけで明日も頑張れるのです。
(男とは結構、さびしがりの生き物なのです)

子供達に「お父さんってスゴイね!」なんて言われたら、
それだけで体中に力が湧いてくるのです。

家族でセルフビルド現場へ

家族にログハウスのセルフビルドを了解してもらえたらそれで説得終わりにするのではなく、
もう一歩進んで「一緒に頑張ろうよ!」と家族に言ってもらえるまで説得は続けてください。

その上で、《交換条件》は必ず実行しましょう。

 

セルフビルドで建てたログハウスの庭

 


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