5.ログハウスへの第一歩


本格的なログハウス


ミニログが完成して快適に過ごせるようになると、新鮮な野菜・果物や海の幸を買いに行ったり、日帰り温泉を楽しんだりで、現地に通う回数が増えました。

そんなある時、
「ここに来ると、何かホッとするね〜」と妻。
「これが本ログだったら、もっと素敵なんだろうね。」
「で?その本ログはいつ頃建てますか?」
「取り合えずミニログという拠点が出来たから、いつでもOKかな?」
「ミニログを建てるだけでも滅茶苦茶大変だったんだから、少しでも体がいう事をきくうちにやらないと・・・」
「では、そろそろ本格的に動いてみますかぁ〜!」
「賛成!」

という事で、早速キートスさんに「本格的にセルフビルドに取り組もうと思います」とメール送信。

ついに「夢のログハウスに向けての第一歩」を踏み出しました。


ログハウスの間取り


すでに建てたいタイプは決まっていましたので、あとはオプションをどうするかです。

【 屋根の形状 】
ロフトも無駄なく利用出来るし、全体像も好きなので、「マンサード」で。

【 テラス 】
お気に入りの夕日を眺めながら寛ぎたいので、「奥行は3m」に。

【 デッキ 】
ロフトからも夕日を眺めたく、「屋根付きデッキ」で。

【 風呂・トイレ 】
ログハウスの広い空間を少しでもそのまま使いたく、「外付けバスルーム」に。

【 玄関 】
テラス側から入るのではなく、「外付けの横玄関」に。




毎日のようにキートスのKさんとメールのやり取りをして、キット内容が少しずつ確定していきました。

この間は、空想しては ⇒ ワクワク! ⇒ 空想しては ⇒ ワクワク!の繰り返しで、まるで夢を見続けているかのような時間でした。

 

銀行融資


ついに本ログの夢に向かって動き出すも、先ずは資金がなければどうしようもありません。

という事で、融資申込先として先ずあたってみたのが、給与振り込みなどで利用している大手ネット銀行。

融資の申請手続きは非常に簡単で、ネットで必要事項を記載し、あとは仮審査の結果を待つだけです。

申込から一週間ほどで届いた審査結果は「OK!」

その後、本審査に必要な申請書類が山のように送られて来ました。

でもその内容は売り出し物件購入のための融資がメインで、注文住宅や、ましてや自分で建てる家の費用に充てるようなものではありませんでした。

それでも何とか「申請書」にログキット見積書や工事概算を添付の上、セルフビルドという特殊なケースのため、施工方法・手順などを説明した資料を作成してこれも同封。

あとは本審査の結果を待つだけです。

一週間後、結果連絡が届きました。その回答は「NG〜」

「なんで?なにがダメだったの?」
「結果の理由には答えられないって書いてあるよ・・・」

他の銀行もあたってみましたが、
相談を始めてすぐに「このケースだと融資は厳しい」と言われました。

その理由は「セルフビルド」、
融資の担保になる建物を「資格のない一般人が建てる」という事では、恐らくどこの銀行も融資してくれないとの事。

「ただ、仮に材料はキットで購入しても、施工は資格を持った業者が行うというのであれば相談に乗れると思うので、その時はまた来て下さい」と。

キートスさんに現状報告すると「地域密着型の地方銀行はイレギュラーな相談に乗ってくれることも多いみたいですよ」と。

そこで、現地の銀行もあたってみることにしました。

この時も基礎業者さんが私達のために取引銀行に聞いてくださいましたが、数日後に届いたメールには次のように書かれていました。

「やはりセルフビルドでは難しいという事ですが、もし施工を工務店などに任せるのであれば相談に乗ってくれるそうです。」

「完全に八方塞がりね・・・」

そういえばこの前の銀行さんも同じことをおっしゃっていました、
「施工を業者がするのであれば」と。

「そうかぁ〜!注文住宅だよ、ウチのは注文住宅なんだ!」

セルフビルドであっても『基礎は業者さん』『上下水道配管工事も業者さん』『屋根や高所など難しい所は業者さん』と、それぞれプロの業者さんにお願いするつもりでいました。

「これって『注文住宅』と同じじゃない?」と少し焦点をずらしてみたのです。

今回は建築確認申請を依頼する設計士さんが融資書類の作成に協力してくださいました。

地元銀行には事前予約したうえで訪れました。
如何にも地元密着型という感じの銀行です。

・ここに土地を持っていること
・そこに家(ログハウス)を建てたい
・今は東京暮らしだが、何れは移住する予定

そのような説明を担当者にすると、いくつかの質問を受けました。

「移住はどれくらい先の予定?」
⇒ 東京で親が同居しているので、同居している内の移住は考えてない

「建物完成後、どれくらいの頻度で来る?」
⇒ 勤め先が在宅ワークを採用しているので、月の半分は来たい

「住民票をこちらに移す事は可能?」
⇒ 可能

居住は東京でも現住所は建築地という形で、こちらで半分程度過ごせるのであれば特に問題なさそうとのことでした。




早速、仮審査の申請手続き・・・、一週間ほどで「OK!」連絡がありました。

銀行的には仮審査さえ通ってしまえば、ほぼ問題となるような点はないとの事でしたので、夢心地気分で本審査の書類に必要事項を記載。

その本審査もすぐに「OK!」回答。

本当の意味で、
「ついにスタート地点に立つ事が出来た〜!」

「今夜は祝いじゃ〜」

一時はお先真っ暗状態に陥り、夢の先送りも考える場面もありましたが、多くの方達に支えられ、漸くここまで来れた事に感謝し、この夜は妻と二人でこれまでの苦労を振り返りつつ飲み明かしました。

本当に良い方達に巡り会えた事、感謝の気持ちしかありません。


建築確認申請


本ログは延床面積が100u以上のため、有資格者による施工監理が必要になります。

地元でセルフビルドに理解のある設計士さんを探し、建築確認申請&施工監理のみをお願いしました。(融資書類の作成も手伝ってくれました)

ただし設計士さんはログハウスの確認申請が初めてとのことで、キートスさんと共同で申請作業を進めてもらいました。




2022年 3月
建築確認が無事におりました。


セルフビルド危うし!


実は、今回の融資は銀行の担当者さんの配慮で、金利の安い『フラット35』で審査を通してありました。

思いも寄らぬ配慮に私達は凄く喜んだのですが、設計士さんに伝えると「それは不味いですね〜」と言われました。

「フラット35になると、施工中にも調査が入ったり、審査も厳しくなって、セルフでできる部分はない」とのこと。

そうなれば施工は全て工務店さんにお任せしなければならず、建築費も大幅に増えてしまいます。

再度銀行とも相談しましたが、いろいろ検討した結果、そのままフラット35で進めることになりました。

「これでセルフビルドの夢はなくなった。自分達でやりたかったなあ・・・」

この件をキートスのKさんにご報告したところ、
「それなら確認申請段階では最低限の間取りにして、完了後にご自分達で追加の内装をされては?」と。

設計士さんも「そういう事でしたら問題ありませんね。」

という事で、「 寝室の仕切り壁&ドア、クローゼット設置は後から自分で」となりました。




セルフ部分の材料もログキットに含めて頂き、2022年3月、ログキットの本契約を結び、フィンランドに発注してもらいました。

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