13.ログハウスの完成に向けて


残りの工程


完了検査後、工務店さんには
・セトリング対策不備箇所の是正
・室内ドアの取付
・テラスの階段
など、残っている工程をしていただくことになっていました。

しかし設計士さんから連絡があり、工務店さんが手を引いたというのです。

特に「セトリング対策不備の是正が理解できない」と断ってきたそうです。

これまでも「セトリング対策なんて必要ない」と言ったりしていましたので、どうしても納得出来なかったのでしょう。

そこで、設計士さんが信頼できる他の工務店さんに依頼し、責任を持って残工程をして頂くということになりました。


新しい工務店さん


4月半ば、新しい工務店さんと初顔合わせです。

「ご面倒な事をお願いしてしまって恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします!」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします!」

新しい工務店の社長さん、髪は短く角刈り、顔は真っ黒に日焼けして如何にも職人さん!という初印象でしたが、お話をしているととても気さくな感じを受け、しかもやる事がとても丁寧かつ几帳面である事も見受けられました。

何よりもご趣味が「釣り」との事で、途中からは趣味の事でも話が弾み、これなら安心してお任せ出来そうで〜す!?

他に2人の職人さんもご一緒でしたが、御一方はタオルを頭に巻いた如何にも大工さん!と言った感じに見える方でしたが、持って来られた道具の扱いが丁寧で、しかもその道具がとても綺麗に使われてます。

もう御一方は少し若い感じに見える方でしたが、とても礼儀正しく、かつ愛想も良い方で、すぐに親近感が沸きました。

申し分のない方達ばかりで、メッチャ安心した次第です。

中でも1番嬉しかったのが、外に放置されていた余りログ材をカットし、綺麗に加工して壁材として再利用されたことです。




ドア枠とログノッチの間にログの余り材を積み(上写真の右壁に縦に切れ目が入っている部分)、新しいログ壁となりました。

今まで「余り材だ」と邪険にされていたログが使われているのを見た瞬間、嬉しくて涙が溢れて来ました・・




また、脱衣所ドアの枠材は、フィンランドからログキットが運ばれて来た時に台材だった木材なんです。

こんな木材すら大切に加工して再利用して下さるなんて、素敵過ぎます〜

ちなみに、室内の引き戸や窓サッシはログキットには含まずに国内調達しました。




セトリングが理解出来ずに斜めになっていた階段も正しく設置。
床の巾木も取り付けが完了していました。




後日、階段の足元にはセンサーライトを付けました!
間接光がとてもログハウスにも似合ってて、良い雰囲気です〜




余り材でテラスの階段もできています。
地面にコンクリートブロックまで敷いて、沈み込み防止対策を行って下さいました。

「すぐに塗装して下さいね!」
と、とてもご親切な言葉までかけて下さったので、直ぐに防腐剤を塗らせて頂きました。

本当に仕事が丁寧で、しかも早いです〜

更に作業終了時にはブルーシート上のおが屑を掃除するだけでなく、台所のシンクやテーブルの上まで雑巾がけし下さり、テラスに保管している余り材もしっかりブルーシートで養生して下さいました。


1階の間仕切壁


1階にある寝室とダイニングの間、そしてクローゼットの仕切り壁については、工務店さんの工程には入っていません。

その部分については、完了検査が終わってからゆっくり時間をかけて楽しみながらセルフビルドすることにしていました。

しかし、楽しみながらゆっくりやりたいとは言ったものの、仕切り壁がないと寝室が丸見えになってしまいます。

前々から約束していた親族がGWに遊びに来る事になっているので、急いでセルフビルドする事にしました。




セトリングを考慮しながら、何とか扉の部分まで取り付ける事が出来ました〜




このあと寝室側から使えるクローゼットも作るつもりです。


初めてのお泊り


リタイヤ後の移住地探しから始まり、早5年近くが経過いたしました。

この間、夫婦2人でログハウスに住む事だけを夢見て頑張って来ましたが、まさに山あり谷ありの連続で、挫けそうになることもありました・・

しかし二人で頑張って来た甲斐あって建築確認の完了検査も問題なく通り、いよいよ夢の実現に近づいてきました。

4月21日、まだ施工は続いていますが、初めてログハウスに泊まって見る事にしました。




リビングにはまだブルーシートが敷かれ、雰囲気こそ今一でしたが、仮小屋で使っていたコタツを机代わりにして夕食を食べ始めるととても良い木の香りが漂い、夕食のおかずが一品増えた感じすらします〜

乾杯!

昼間に仕切り壁を作ったりしていたためでしょうか?そこそこ体も疲れていたらしく、夕食時に飲んだアルコールが一気に回り、残念ながらこの初お泊りの夜はログハウスを存分に満喫する事も出来ずにダウンしてしまいました。




翌朝、朝日が天窓からロフトに射し込み、その光と木の香りに包まれながら目覚めました。




「ここログハウスだったんだね!」




夫婦でそんな会話をしながら窓のカーテンを開けると、大好きな景色が目の前に広がります!




テラスにはまだ沢山の木材が積まれてます。
早くこれを片付け、目覚めと同時にテラスに出て大きな背伸びをしたいです。

 

寝室のクローゼット


寝室のクローゼットは最初からセルフビルド予定でしたので、必要な部材はログキットに含んでもらっていました。




GWに親戚が遊びに来る前にクローゼットの扉まで完成させました。
(クローゼット扉も国内調達です)

取り合えず、これでダイニング側からの目隠しが出来ました。

その後、セトリングを考慮しながらクローゼットのフレームを作りました。




次に壁仕上板のログパネルを貼りますが、旧工務店がかなりの数を無駄使いしたようで足りません。

そこで、クローゼット内部の壁には軒天板の余り材を利用する事にしました。




クローゼット内部には棚代わりのサイドボードを入れる予定なので、横の壁は仮貼り状態です。

外側の壁はログハネルです。




上部はセトリングスペースですが、妻曰く「服のためには密閉されてても良くない」ということで、右面上部のみ隙間を塞ぎました。




左面上部は通気を考えて布で覆ってるだけですが、お陰でクローゼット内も湿気知らずです!




現在はサイドボードも入り、衣類だけでなく工具類の保管場所としても活用しています。


修正作業


旧工務店さんに修正していただく予定だった箇所について、セルフで作業したところもあります。

【 ロフトのトイレドア 】

完了検査に合わせて急いで取り付けられたのか、ドアがしっかり閉まらず、鍵もかかりませんでした。


 

ドア枠を外して調整し、再度取り付け直しました。
見た目はあまり変わりませんが、鍵も閉まるようになりました〜


【 床下点検口の蓋 】

こちらも急いで作られたのか、床と段差があり、上を歩くとガタガタしていました。

棚などを作った余り材を使い、開口サイズ合わせて慎重にカンナをかけました。

バッチリフィット!
段差もなく、上を歩いてもギシギシ音もしません。


  

取手を付け、蝶番で開閉出来るようにしました。
(蝶番はノミで掘ってから埋め込むように取り付けました!)

前の蓋よりも軽くなったので、妻も大喜びです〜


【 デッキの手摺 】

手摺は完了検査前に旧工務店さんが余り材で作ってくださったのですが、表面がガサガサで手で触ると棘が刺さりそうでした。




そこで手すりをバラし、1本1本電気カンナで表面を滑らかにしました。
素手でも優しいように、角もカンナ掛けしました。

滑らかになった手すりを元通り組み立て。




「どれどれ・・ って! これって同じ材料?」
妻が完成した手すりを見て、メッチャ感動してくれました。

「これなら安心して布団も干せるし、”手すり”として手も乗せられる!ワーイ ありがとう!」




仕上げに妻がキシラデコールを塗ってくれました!


棚類の作成


【 下駄箱 】

フレームを組み、棚を付けました。

思い切ってバッテリー式の釘打ち機を購入したのですが、 これが大活躍しました。


 

上下の棚部分に扉を付けて隠します。

材料は欧州OSB合板。
但しそのままではチョット見た目が雑なので、枠風に余った巾木を貼り付けて扉っぽくしてみました。

自己満足ですが、なかなか良い感じで好きです〜


【 脱衣所の棚 】

ログハウスの余り金具を利用して、セトリング対策もバッチリです!




入浴の際、タオルや着替えなどを置いたり出来るので、凄く便利です。

写真はありませんが、余った材料で洗面台の横にも棚を作りました。


【 個室のローボード 】




ロフトの客室にローボードを作り、側面にパネル材を貼りました。




上の棚板を蓋にして、ローボード内を収納可能なように蝶番で固定。

・・と書けば簡単に終わったみたいですが、加工作業と合わせるとそれなりに時間はかかってます(笑)

1階寝室のローボードも客室同様にパネル材を貼り、棚板を蝶番で固定しました。





【 リビングのローボード 】

午前中にテラスで木材の加工を行い、午後から組立作業を行いました。

木材加工&組上げ作業にもだいぶ慣れて来たためか、取り合えず一日でローボード的な形にまで仕上げる事が出来ました!




この上がお気に入りの愛犬!まるで置物のようです〜 笑




妻のリクエストにより、このローボードには横扉を採用。

扉の材料は棚板に合わせて集成材を使いました。




サイズを微調整しながら蝶番を取り付けました。


【 キッチンの棚 】

電子レンジなどを乗せたいとの妻の要望に応えて、キッチン棚を作りました。

セトリング対策もバッチリです!




一番左は妻用の簡易机で、ノートPCなどを置き、美味しい料理レシピなどを研究して貰います!




棚部分には扉を付ける予定でしたが、「このままの方が使いやすい」と妻が言うので、これで完成です!


【 キッチンカウンター 】

続いてキッチンカウンターです。
こちらもセトリングを考えながら枠をガッチリ組上げました!




朝食はここで妻と並んでいただきます〜

木目がとても美しく、出来上がりにメッチャ満足しております!

このあと妻がアクリルニスを塗ってくれました。
(シンク側は木製部とシンクの隙間に防水加工を施し、木製部には蜜蝋を塗りました)

カウンター横にも余り材で棚を作りました。




ふるさと納税で作った味噌なども保管出来て、メッチャ便利です!


ロフトのクローゼット




ロフトの階段脇は荷物の保管に最適でしたので、ここにもクローゼットを作ることにしました。


 

フレームを組み、ログパネルを貼りました。

階段側のパネル貼りは、階段に脚立を置き、階段を降りては脚立を登り〜、脚立を降りては階段を登り〜 で結構体力が必要でした。

ログハウスのパネル余り材はこれにて終わり・・

旧工務店さんの部材養生に問題があったのでかなりの数を処分しましたが、残りは100%活用出来たと思います!


仕上げ作業


キシラデコールのワイス(白色)で塗装していた玄関ドアでしたが、ここ特有の西風による土埃と最近の雨で汚れが目立つようになってきました。

「ミニログのドアに合わせちゃおう!」

妻のアイデアにより、玄関ドアをミニログと同じグリーンに塗り替えました。




ついでに枠も白く塗り、見違えるような玄関になりました!




窓枠は下塗りとしてキシラデコール2度塗り、その上にスーパーホワイト2度塗りすると、とてもきれいな仕上がりになります。




私もテラスの掃き出しサッシの枠塗りをしました。

まだまだやることはたくさんありますが、すでにログハウスでの休日暮らしも始めています。

 

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