10.基礎工事


基礎は業者さんに依頼


基礎工事も地元の業者さんにお願いしました。

知ってる業者はいませんでしたので、新しく開拓しなくてはなりません。
セルフビルドする場合、素人をちゃんと相手してくれるだろうか心配になる瞬間でした。

ネットで見ると、ホームページがある業者さんが1件見つかりました。
とても好感の持てるページ作りで、キートスの様な感じでした。

早速電話連絡をし、見積もりを頂くことにしました。

各業者さんには、
「ログハウスキットを購入して、家族で自分達の家を建てようとしています。
 何分全くの素人ですので段取り等不足な点が多いかもしれませんが、それでも請負って頂ける業者さんを捜していますので宜しくお願いします。」
と伝えました。


基礎見積もり


PCメールが出来るので、キートスから頂いた図面をファイル添付で送信すると、次日には見積もりが送られてきました。

一式見積もりではなく、細かく分かれていて、詳細な解説までついていました。




また、ポンプ車を2回使う所を、ベース部の際は人力で一輪車で運ぶなど、少しでも値段を抑えようと色々進んで努力して頂ける業者さんでした。




また、基礎断熱や化粧塗りなど 色々オプションもありますが、DIYで出来るような所は無理に押売りせず、やり方を教えて頂きました。

基礎の仕組みなども丁寧に解説して頂きました。

見積もり等はそのままキートスに送り、アドバイスを頂きながら進めました。

「この業者さんで良いと思いますよ!値段も安いし、ここまで丁寧な業者は 今時珍しいよ!」とキートスNさん。

実は相場を知る為と思い、設備屋さんを通してもう一件業者さんに見積もり依頼しましたが、電話すら着ませんでした。

そんな事もあり、対応が良いのが一番と、お客様本位な考えに惹かれ、お願いする事に決めました。


基礎仕様


べた基礎 17.1 坪

基礎高 GL 750mm
(後で容易に床下に入れるのと、雨の跳ね返りがログに届かない高さにしました。)

布幅 120mm

コンクリート強度 30N/mm
(一般住宅用標準 21N/mm  この規模だと材料費が数千円UP程度だそうです。ちなみに、18と30では耐用年数が倍程度違うそうです。)

丸型換気口 (開閉式)


最初は 布幅150mm、鉄筋ピッチ狭も考え見積もりましたが、「イギリスみたいに200年も持つ基礎を考えてもだめですよ!」とキートスNさん 。

「布幅120mmで充分ですよ!もし色を付けるのであれば、コストパフォーマンスが高いコンクリート強度ですね」と基礎屋さん。

東日本大震災の実績から、現在の建築基準を満たしていれば倒壊は防げる様ですね。

地震に強いとセールスしている仕様は物凄い基礎だそうですが、ある意味大幅なオーバースペックなのかも知れません。

こういった事をちゃんと説明して頂ける業者さんに出会えて、ほんとに良かったと思います。

基礎屋さんのHPに、基礎工事の様子が紹介されています。
詳しい内容はこちらで [木村左官・施工日誌 ]

基礎工事と同時に設備排水等の宅内配管をしてもらうので、設備屋さんも同時進行の段取りになります。

設備屋さんは以前からお世話になっている奥様の親戚にお願いしました。


床下換気口


基礎工事の中で、良く考えて決断した事がありました。
「床下換気口」です。

最初はネットで調べると、満遍無く通気が良さそうなので「基礎パッキン式」にしようと思いました。

ホームセンターで現物を見ると、溝が有り樹脂製でした。

この手の樹脂製は変形しないと言われていても、車関連部品でしたが外してみると変形して潰れていた経験が有ります。

これがログの一番下で何十年も同じ形を保てるとは、私には到底思えませんでした。

商品化されてまだ歴史が浅いそうですので、何十年後の実証されていないと考えました。
(商品化されるまで実験もされているでしょうし、認可品ですので大丈夫なんでしょうが・・・)

キートスに相談すると、
「現在過渡期で換気口とどっちが良いかと聞かれると難しいですが、換気口を基礎屋さんが面倒がらずにやってくれるかと、換気口のヒビ割れを配慮して 丸で抜いてもらい、冬になったら閉めれる開閉式が一番良いと思います。
基礎パッキン式は換気口式に比べ工程が減るので、基礎工事も簡素化が可能で 値段も安く出来る為昨今の主流になってますが、土地柄もあるので地元業者さんに聞くのが一番いい。」とKさん。

基礎屋さんは「この部品ですが、通気が良いので冬は寒く、基礎断熱と言っては基礎に断熱材を張ったりしている。とかなり矛盾しているパーツだそうです。」と方々聞いて下さいました。

もう布基礎の枠組みも仕上がる頃でしたが、「いいですよ!」と変更して頂きました。

費用も部品代のみの追加との事でしたので、冬は閉める事で断熱になる実績のある丸型換気口(開閉式)にしました。




大分後ですが、内装作業をしている時期に知合いの工務店の設計士が遊びに来たので聞いてみました。

「基礎パッキンは、私が設計する場合は 通気が良すぎるので使いません。開閉式換気口で正解ですよ!」と言っていました。

建設中のログハウスを見て、「それにしてもすごく刺激を受けますよ!」と帰っていきました。

少し・・・、いや、かなり鼻が高かった事を覚えています。ハハハハハッ!

実際出来上がって床下に入っても、閉めてるので寒くは無いです。
やはり土地に合っていると思います。

こうやって一つ一つの工程を深く考え、理解し、納得して決断出来るのもセルフビルドの良さだと考え始めた頃でした。


地盤調査


当初、新築工事の最初に地盤調査を行うつもりでいました。

「丁張りの前に地盤調査を入れようと思います。」とキートスNさんに話すと、「ここ1、2年で埋め立てた土地ですか?」とNさん。
「いえ、私の子供の頃から今のままです。」
「じゃあ要らないんで無いですか?」

私は少しビックリしました。
以前ハウスメーカーとのやり取りや、周りの人達に話を聞いたり、ネットで地盤の重要性についてのページを読んだりして、それが普通の流れだと疑いもなしに思っていました。

「隣近所に工事の挨拶に伺った時に聞いたのですが、どのお宅も調査はしましたが少し弱い程度なのでベタ基礎で対応する事になった。との事でした。だからうちも調査だけでもと思っていたんですよ。」と話すと、「おそらく個人で調査を頼むと地盤改良無しとは絶対にならないでしょう。向こうも仕事ですから半分とか一部分とか必ずなりますよ!」 とNさん。

後日、基礎屋さんに土地事情も含めこの事を聞いてみました。

基礎屋さん「私もそう思います。調査会社も仕事ですから、この土地はもとから基本砂地です。 弱いならそれなりにやりようがありますから大丈夫ですよ!」

どうやら調査会社は認定会社らしく、県に何件もあるわけではないそうです。

私がセルフビルド中、近所に新築が建つ際、調査&改良を行ってました。
隣県のナンバーでした。そりゃー 手ぶらで帰る訳にいきませんですね。

今はハウスメーカーは地盤保証をつけるので、調査は必ず入るのだそうです。

セルフビルドは基本自己責任です。
少しずつわかってきました。
その時はその時で・・・、でいいんでないでしょうか。


基礎完成!


そんなこんなで、基礎が完成しました。




第一印象は「小いさっ!!」

大丈夫かなと思いましたが、基礎は小さく見えると皆さん思うらしいです。

子供達も「ここがお風呂?」とか、トイレになる所の排水溝にまねをしてみたり、楽しそうです。

私と奥様は実際の大きさがわかりましたので、キッチンや家具配置や照明、 煙突の抜く位置、天窓の位置をより現実的にイメージ出来て来ました。

でも素人の行き当たりばったり構想です、不安で頭の中は四六時中その事ばっかりでした。


いい人と巡りあえた


基礎屋さんと「基礎完成記念&お疲れ様会」でお酒を飲みに行って来ました。

30代前半で、2代目。
すでに会社の切盛りを任されているようでした。

実と殻の区別が付いた、素晴らしい人間でした。

私と同じく現代工法の接着剤で出来た家に疑問を感じているとの事で、オール無垢材で建てる我が家のログハウスに興味津々の様で、完成したらHPで紹介したいと言っていました。

今後、プライベートでも 長く付き合える友人を見つけた様な気がしました。


余談!!


ベタ基礎は、雨が降るとプールみたいに水が貯まり、抜けません。




ずっとそのままにしておくと、アメンボやピンピンした未知の生物が大量に発生します。

気持ち悪かったですが、一生懸命チリトリですくい捨てました。

一番簡単なのは、貯まった水に金魚を放すと全部食べてくれます。

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