6. セルフビルドを始めて


ログキット到着


2011年、確か正月気分がようやく抜けた1月半ばだったと思います。
キートスのKさんから「もう少しでログキットが横浜港到着ですよ」と連絡を頂きました。

週末ならともかく、このままでは平日に到着しそうなので、キットの荷降ろしはキートスさんに依頼しました。寒い中、本当に申し訳ないと思いつつ。

そして、「あらかじめ準備してください」と指定された品々を用意しておきました。




2011年1月18日、
キットはやはり平日に到着し、私達はその様子を見ることは出来なかったのですが、狭い田んぼのあぜ道や何と言っても冷たい風・・・






基礎屋さんも心配して様子を見に来てくださったのですが、
「いや〜大変だったね。」




皆さん ゴメンナサイ。


ログ組み〜夫婦2人でセルフビルドする時の秘訣


キートスさんが 寒い中、確か木・金曜日と平日に一生懸命荷降ろしと土台敷き作業をして頂き、さらに有り難いことに私達が土曜日到着すると「3段目ぐらいまで教えますよ。」とT氏に指導して頂きました。




初めて使用する道具の使い方、断熱材の止め方からダボの打ち方、色々と手ほどきを受けました。

そしてN氏からは「ログ材の見つけ方」のコツを伝授して頂きました。
(最初は慣れるまで大変でした)




これから始める方もいらっしゃると思いますが、直接キートスさんに指導して頂く機会に恵まれた場合、恥ずかしがらずに何でも質問しましょう。




実際主人も「万が一間違ったログ材を組んで、しかも ダボまで打ってしまった時は?」と質問しました。

T氏は「上にさらに積み上げず、すぐに気が付いたときはこうやって・・・」とバールを持ちだして見本を見せてくださいました。

さっそく次の日、バールが役立ったのは言うまでもありません。




ログ組みも最初〜7,8段目は面白いように組めます。

さらに、ログ材を上手く見つけられるようになったら本当に面白いものです。




ただし、夫婦2人ですと些細なことでミスをしがちです。

例えば、「電気穴」です。
ここにダボを打ち込んでしまったという方もたまにいるようです。

私達は農業用の支柱(2メーター以上3メーター内)2本ぐらいと養生用のグリーンテープで防ぎました。

ダボを打ち込む前に必ずマニュアルを見ながら点検し、電気穴の部分に支柱を入れて目印としました。

さらに9段〜14-5段になったらグリーンテープに「電気穴」と書き込み、目印として貼ります。

そして、最も注意することは「なるべくヘルメットをかぶりましょう」ということです。

女性でも大柄で力のある方はついつい短めログ材、特に2メーター前後の長さのものを脇に抱えてしまうことがあります。

その時、周囲1メートル以内にご主人がいないことを確認してください。

でないとうっかり連れ合いが「おーい」と呼びかけ、すぐさま「なあに?」とログ材を持ったまま振り返ると・・・
そう、亭主殿の後頭部にログ材が直撃です。

ちなみに、我が家は3回ほどやってしまいました。


ログ組み〜9段目から最後の段まで


ここらへんから色々な意味でキツクなります。
今までと違って高さとログ材の長さ、重さとの戦いです。

主人は男性としては小柄(165センチ)なのですが、 さすがログ材を上に上げるとき「わたしゃ、もう少し背が欲しい〜」と思ったそうです。
「せめてもうあと5センチ背が高ければなぁ・・・」
五十数年の人生で初めて自身の身長に悩んでおりました。

私もほぼ主人と同じ身長なのですが、悲しいことに横幅があるので
「私も横に広がらず、身長が欲しかったなぁ・・・せめてモデルさんぐらいに。」
主人は大爆笑でした。

ハシゴなどをを利用していても、家族全員、夫婦両方小柄な方は、一人でも良いですから身長180〜185センチ位の体力のある友人、知人に協力してもらったほうがいいかもしれません。

特に女性は身長があっても、腕力に自信のない方は気をつけたほうがいいですね。(私のように横幅、体力のある方は大丈夫です。)

特に最後の段は、端から端までとても長いログ材があります。




一人は見張り役と補助に 、残りの二人で一生懸命積み上げると、比較的早く終了します。





塗装〜平屋なら比較的楽チン?


大人から子供まで楽しく参加できるのが塗装の醍醐味です。

色々な雑誌を眺めては、アーデモナイコーデモナイと・・・

しまいには「あなた色の趣味が悪い」「お前こそ」となってしまうこともありましたが。

我が家は屋根の施工を、最初こそは夫婦でと張り切っていましたが・・・
東日本大震災という悲しい出来事もあり、周囲から「プロの手を借りたほうがいいよ。」と言われてしまいました。

主人、特に主人の母からは
「お前(主人)はそそっかしい性格だから、ダメ。」 と言われ、
会社の同僚からは
「作業中に大きな地震来たら危ないよ。」と心配され、
娘にいたっては
「お父さんは高いところ平気だけれど、お母さんは犬吠埼の灯台怖いって言って登れなかったじゃん。」
と、いかに身内から信用されていないかということが露呈してしまい、急遽キートスさんに屋根工事の依頼をしました。

そこで、屋根の色を「深緑色」にお願いしました。

その兼ね合いで、ログ本体をキシラデコール「マホガニー(赤茶色)」に塗りました。

テラスとテラス柱、窓枠は屋根と同じような色として「タンネングリーン」 を塗りました。

足場をどうしようと思いましたが、意外にもハシゴで何とかなりました。

ただし、気をつけなければいけないのが「色ムラ」です。
まだら模様になりやすい色は、間違っても「大雑把な人」に任せてはイケマセン。

ローラーもあまりお勧めできません。
(クリアーな色でムラが出来ない場合はローラー使用のほうが早いので お勧めですが。)




何も知らない私達は、主人がローラーでマホガニーに塗ってしまい、その後に続けと乾いてもいないうちに娘が重ね塗りをしてしまい、まぁ・・・ムラだらけでした。

唯一の救いは 北側の壁だったので、目立たなかったのが幸いでした。




翌週、祖父(75歳・でも身長は175センチ)に塗装をお願いしました。

祖父は、あまりにも私達のペンキ塗りの「ヘタ」さに驚いておりました。

祖父いわく「刷毛を使用して、ベッタリと塗らず、木材に薄く染み込ませるように塗るのがコツ」なのだそうです。
そうすれば 上から下へと塗り終わった時 、すでに最初に塗ったところは乾いているから、その日のうちに二度塗りが 出来るのです。

確かに、祖父の塗った面はとても綺麗で・・・

もちろん私達が塗った北側も塗り直してもらいました。




万が一、ムラの出来やすい色を使用する場合は、「仕事が丁寧な方」に塗ってもらうのが一番です。

高い場所は、持ちやすい長めの木の棒に小さなビス等で刷毛を固定して使用してください。

2本作るといいです。
そうすると一人の人が塗り、もう一人の人がハシゴの下で塗料ともう一本木にくくりつけた刷毛を持ち、上の人に手渡すというほうが 効率がいいです。


屋根工事〜屋根工事終了後のこと




すでに塗装でいかに私達夫婦が信用ならないか露呈してしまったわけで、潔く キートスさんに屋根下地工事をお願いしてしまいました。








雨の中で、悪天候にもかかわらず無事終了となりました。




わずか3〜4日間位で終了し、周囲にお住まいの方々も「あんなに早くできるんだぁ〜」と感心しておりました。

(中には「我が家は少し時間がかかりすぎたのでは?」とご自身の家の建築工程を思い返している方もおりました)






雨風はしのげるようになりました。

しかし、大震災の影響で「断熱材」をかなり後に入手することになりました。
(当時、断熱材の入手が困難でした)




詳細はすでに記してありますが、私達の経験上、屋根工事終了したら早めに断熱材を屋根裏に貼ったほうが暑さ寒さをしのぐことができます。




断熱材を入手したものの、先に1階床を張っていたため、後回しになってしまいました。

夏はどうにかして乗り切ったものの、長野の冬の寒さを甘く見ておりました。

11月に入ったとたんマイナス4度を経験しました。
寝袋に湯たんぽ2個ずつ、電気ストーブ、そしてフリースの重ね着、ありとあらゆることをやり就寝となりましたが・・・寒くて寝られたもんじゃありません。

急遽、薪ストーブの設置を検討しました。
本当に、薪ストーブはお勧めです。




ただし、設置場所、機能性などはじっくりと検討してください。

ロフトに暖かい空気が集中して1階があまり暖かくないということもよく聞きますが、おそらく業者の言いなりになってしまったり、 ごく稀に業者さん自体がログハウスの構造をあまり熟知していないこともあるようです。

迷った時はキートスさんに相談してください。
施工してからでは遅いので。

薪ストーブが設置した頃、1階床も終わりに近くなりました。

そこで、屋根裏天井に断熱材を張ることにしました。

頂いた断熱材はグラスウールがむき出しのものでしたが、主人の会社の同僚いわく「自由に幅を設定できるタイプの断熱材なので、ビニール袋(幅によって45?または70?の土に還らないタイプのごみ用ポリ袋が良いとのこと。エコな土に還るタイプのごみ袋は溶けてしまうので使用不可)にカットした断熱材を入れて、ガムテープや養生テープで閉じて使用すればいいよ。」と教えてもらいました。

さっそく午前中は二人で黙々と断熱材をビニールに詰めて、午後から貼り付けるという作業を行いました。

トップに戻る [7.余談・ケアホームで感じたこと] へ進む

キートス・ログハウス 〒950-2022 新潟市西区小針2-17-1 TEL 025-233-5005

[ キートスのセルフビルダー達へ ]