10. 友人達がやって来た!


もうすぐ友人達がやって来る


寒さが一段落し、ソメイヨシノの蕾が膨らみ始めた頃、主人の携帯やメールに
「ログハウス出来たぁ??」
との問い合わせがひっきりなしに。

「ゴルフしたいの?」
「飛行機の予約するから早く日程決めて?」
「新車買ったの???」
などなど、もう皆様待ちきれないという様子でした。

主人含めた4人のオジサマ達は、アーデモナイ コーデモナイと話し合った結果、7月の「海の日」に佐久平駅前集合となりました。

私はその日用事があり、同行は無理。

なのでログハウス内のお片づけとおもてなしを主人ひとりでどうするか?という問題が発生しました。

5月、GWからは作業プラスお片づけの同時進行になりました。

不要なものは捨て、まだ使えるログ材はタオルなどで拭いてから奥の洋室に。
その他危険な道具類などはまとめて物置小屋に。

キッチンとリビングを中心にとりあえずスペース確保しました。

薪ストーブを眺めながら一杯やり、そのまま寝てしまおうという非常に合理的(?)な方法でおもてなしをすることになりました。 (本当は冬が良いのですが)




ブルーシートをとりあえず外し、床のホコリを掃除機で丁寧に取り、水拭きをしました。

無塗装なので直に布団を敷くのはチョット…と思っていたら、主人が「寝る部分だけでも畳を敷こう」と言いました。

元々ロフトに畳を敷こうと考えていた主人は早速ホームセンターを何軒がまわり、10畳分ほどの畳を確保しました。

同時に お客様用お布団セット、枕、バスタオル、パジャマ、歯ブラシセットやコップなどなども購入しました。

ビールや焼酎なども用意しましたが、皆さん健康にかなり気をつけているようで、いらっしゃる直前に「お酒用意しなくていいよ。外で夕食取った時に一杯やろうよ!」と。

なるほど、置いてあるとついつい…。
(用意したビールはお土産としてお持ち帰りしていただいたようです)

これでいつでもOK??
と思っていましたが・・・


浅間山が…。でも無事再会??


毎週末という訳にはいきませんでしたが、たまに主人が有給取るなどして頑張って準備をしていた頃、箱根山が大変なことになっていました。

「浅間山大丈夫かなぁ…」と心配していたら予感は的中!
火山性地震が増加し、やがて小規模噴火が。

ですがオジサマ達はナンノソノ、遠くは北海道から飛行機で東京へ。
北陸新幹線内で待ち合わせをして、やって来ました佐久平駅。

主人は佐久平駅改札口で待機していました。

お仲間のうちひとりは新車購入をしたということで、関越道→上信越道佐久インター、そして佐久平駅へ5分ほど遅れてやってきました。

主人が昨年大病をしたと聞いて皆様心配していたようです。

9時ちょうどの新幹線で到着したお仲間は、改札口で待機している主人を見つけるやいなやもう大はしゃぎ。

「うゎーい!来たよ?」

すでに気分は修学旅行中の高校生です。

3人ガッシリ抱き合い
「心配したよぉ?」
「元気だったかぁ?」
と他の観光客をヨソに思わず泣いたそうです。

さすが一つしかない改札口では邪魔だと気が付いたのか、場所を移動して駅前ロータリーでもう一人のお仲間を待っていました。

すると向こうからクーパーミニの新車が…。

気分は高校生の主人とお仲間達は飛び跳ねながら「ここだよぉ?」と手を振り、背後は少々不機嫌な浅間山、前にはイオンモールという景色の中、喜びの再会となりました。


ログハウス初体験


もう気分は高校生のオジサマ達、早速車で予約したゴルフ場へ行き、楽しくプレーをして過ごしたそうです。

長野県自体標高が高いので、山間にあるゴルフ場は夏真っ盛りでも涼しく快適だったそうです。

「いいねぇ、長野は」と皆さん口を揃えて感動していたそうです。

プレー終了後、主人オススメの台湾料理屋で少し早めの夕食を。

何せ気分は高校生のオジサマ達、お手頃価格でかつ種類豊富なメニューを見るやいなや調子にのって沢山注文…。

佐久市に限らず、お野菜などが新鮮かつ安く手に入るのが地方都市の特権です。
八宝菜一皿でも東京とは違うということをオジサン達はすっかり忘れていたようです。

まるでテーブルの上は夕食というよりパーティという状態に。

もちろんビール片手に美味しく頂き、残りは「コンナニオイシイノニ モッタイナイ」ということでお持ち帰りをしたそうです。

運転手の主人以外はすでにほろ酔い、上機嫌で車内へ。

「ログハウスだぁ〜」と大はしゃぎしている様子はさながら高校生ですが、車内から主人が「あれが我が家だよ。」と教えると「おおっ!」と急に静かになり、窓からじっと近づきつつあるログハウスを見つめていました。

車から降りるともう大変、秘密基地を見つけた小学生です。

入る前にログハウスの周りをグルグル。
「ここが水道バルブかぁ?」
「敷地広いなぁ?」
「田んぼがキレイ」
「浅間山がチョコっとみえる」
何見ても感動する純粋な少年に戻ってしまったようです。

主人が鍵を開けて一歩ログハウス内に入ったとたん、「木の香りがものすごい。良い香り????」と大感激。

実は主人(とその話を聞いた私も) その感想に驚きました。

私達はここ最近「ログの木の香り、だいぶ和らいだね。」と話していました。
香りが抜けたのではなく、私達がすっかりなれてしまったのです。

娘にこの話をしてみたところ、
「お父さんお母さんが(埼玉の)家に帰宅すると、洋服から何から木の香りがするよ。」と言われました。

そして皆さんが驚かれたのが「クーラーや扇風機がないのに、入ったとたん涼しく感じる」と口を揃えて言っておりました。

以前ログハウスの設計図を書いている時、キートスのKさんが「平屋なので 窓を小さめにすると風が抜けず、夏は暑くなりますよ。窓を大きめにしましょう。」とアドバイスをしてくださったのが良かったのだと思いました。

主人含め全員、マンション暮らしだそうです。
北海道からいらした方も、冬の寒さを考えたら街中のマンションを選択したとのこと。

今年はその北海道ですら地域によっては猛暑だったようです。
やはりクーラーとは違い、何とも言えない心地よい涼しさなのです。

「木の家はやっぱりいいね??」
全員の意見一致しました。

また皆様口を揃えて「よく頑張ったねぇ?。」とおっしゃるのです。

実は主人が皆に見せようと思い、わざと3m位の予備ログ材を 部屋の隅に置いていたのです。

もう、少年のようにログ材に目を輝かせて…
「よし、持ってみよう!夫婦2人きりで積み上げたのだから (僕たちにも出来る!)」 と踏ん張りましたが。

大変な事実が抜けております。
夫婦と言っても主人は平均的な体型ですが、その妻はもはや「森のクマさん」と化しております。
草刈り機を駆使して菜園予定の二百坪の草刈りなど朝飯前です。
電動工具なども使いこなせるようになりました。

「フンッ!」と踏ん張って持ち上げてみたものの、
「ログ積みが段々と高くなっていったらどうするの」という疑問が湧いたようです。
「リフトとか使った?」との問いに主人は「使ってないよ。ハシゴ大中小駆使して積み上げた。」皆目を丸くしました。

実はお仲間の中にお一人、建築士の方がいます。
自身も設計や建築に関わっているせいでしょう、「途中で断念せず、よく頑張ったね。」と苦労を労ってくださいました。
そして彼は念入りにチェックしてくださいました。

驚いたのは「地震対策にここに梁をするといいよ」とスケッチまでしてくださった箇所は、以前キートスのNさんが指摘してくださった箇所と同じところでした。

やはりプロフェッショナル同士。スゴイと感動しました。

「これだけしっかりログ積みされているから、地震には強いよ」と感心してくださったようです。

「やっぱり木はいいよねぇ?」と言いながらお互いの近況報告、これからのことなどをお茶片手に語り合い夜が更けていきました。


名残惜しい〜ログハウスとお別れ


翌朝、主人は一足早く起床し、コーヒーを淹れ、お茶を沸かし、パンと昨晩の夕食のお持ち帰りを温め直して、、、と、まるで主婦のように朝食の準備をしておりました。

実はこの時、キッチン作業台が必要だと思いました。
私がいないときに、急な来訪者に主人や娘が対応出来るようにしなければと。

ついズボラな私は大きめのダンボールの中に色々と詰めてしまい、キッチンシンクの下に置いていたのです。

コーヒーの淹れ方も知らなかった主人です、
何度か私が教えてマスターしましたが、キッチン作業特有の動作が身についていないので大変だったと思います。

ナントカ朝食準備を完了して、とりあえずコーヒーを口にして皆様が言った言葉は、、、
「シアワセだねぇ〜」



窓から見える景色、そして木の香りのするログハウスでの一杯のコーヒー。

コーヒー、パン、ささやかなおかずという質素な朝食でも幸せな気分にさせられるのは、ログハウスマジックの為せる技かもしれないと思いました。

再びゴルフプレーの時刻が迫ってきました。
プレーした後は佐久平駅まで見送って、それぞれご帰宅となります。

荷物整理しながら皆様「また来年くるからね〜」とログハウスに語りかけていたようです。

ゴルフプレー終了後、まだ時間があったため途中で某牧場に立ち寄ることにしました。アイスクリームが美味しいその牧場は見晴らしが大変良い場所なのです。

オジサマ4人仲良く椅子に座り、アイスクリームを食べながら
「気持ちいいねぇ。」
「楽しかった」
「ログハウス また来るからね」と。

皆様本当に楽しかったようです。
薪ストーブの時期もまた楽しいかと思います。

人の心を和ませてくれるログハウスは最高だなと改めて実感したのでした。

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