2004年10月23日、新潟で中越地震が起きました。
山で孤立した集落の映像を記憶されている方も少なくないと思います。
その旧山古志村(現在長岡市)に震災5年後に訪れた時は
まだ再整備されたばかりの新しい棚田や養鯉池が痛々しく目に入ってきましたが、
今は普段の生活が戻って来ている感じがします。
それでも震災をキッカケに村を離れた人も少なくないようで、
「人手が足りないから鯉の飼育をやめた」とこの日出会った男性が話していました。
棚田の一つでは年配の夫婦が稲刈をしていました。
どうやら 稲刈機の調子が悪いようで「工具を持っていないか」と声をかけられました。
ご主人が稲刈機をいろいろ調整している間、奥さんは黙って一人稲刈り作業。
手鎌を使って稲をある程度刈ると、今度は一掴み手に取って藁ひもを持ち、
稲をくるっとまわしてあっという間に束ねていました。
結局稲刈機は直らず、ご夫妻は「時間をとらせてしまって悪かったね」と。
「困った時はお互いさま。
それにお母さんのスゴ業を見せてもらったので良かったですよ。」
普段は言葉を交わすことがないシャイな村人とのちょっとした交流でした・・・
[ ログハウスで自然暮らし 15.10.05 ] Kiitos Log House