キートス・ログハウスキット HS-P64

軟弱なセルフビルダー

[ 岐阜県・恵那市 ]


ログハウスを全部セルフビルドする自信は無いけど、キートスに決めました。


なるべく安く、でもしっかりしたログハウスが欲しい・・・

セルフビルドに自信はないけれど、友人の建築士Gさんがとても興味を持ってくれて、「二人で学習しながら建築してみよう」と気持ちが高まりました。

実際の工事手配など大部分はGさんに任せても、できる限り自分も建築に参加したいと思い、ログハウスは未経験だからわからない点もたくさんあるので、モデルハウスを見学させてもらうことと、建築確認申請と構造計算の確認のため、2人で新潟のキートスまで出かけました。

余談ですが、最初は飛行機で日帰りでしようと思っていたのですが、調べてみるとホテル宿泊とパックになったチケットの方が安かったのです。

そのおかげでキートスでゆっくり話を聞くことができましたし、キートスのログハウスで建てられたラーメン店にも寄れたし、とても有意義な時間を過ごせました。




間取りも当初は、ログハウスの内部にトイレや浴室を区切る形で考えていましたが、実際にモデルハウスを見学したり事務所で話を聞いたりした結果、トイレと浴室は「外付けバスルーム」という形で ログハウス本体から 外へ出すことにしました。

キートスの事務所でほぼ間取りを決め、ログハウス建築への不安も消えて、翌日また飛行機で岐阜へ戻ってきました。

そして2010年6月初めに正式にログハウスキットの契約を結びました。

 


土地は本当に安かったのですが・・・


建築予定地は、自宅から車で10分ほどで、妻の実家の近くでもあり、またログハウスを建てるだけでなく畑で野菜を作ったり花を育てたりできる広さの土地でもあったため、ここに決めました。

購入した土地には立派な杉や桧がいっぱい育っていました。




まだ手付かずの山間の場所で、土地代は安かったのですが現況は深い森林状態でした。


 

杉と桧が約300本も植えられていたので、立ち木伐採から始めました。
もちろん専門業者さんに依頼です。

立ち木もさることながら、膨大な量の根っこを掘り起こし、その処理費用が膨大です。


 

掘り起こした根っこは近くの処理工場(木材リサイクル工場)に有料で引き取ってもらいました。




その後整地をして、見晴らしの良いログハウス建築地が完成しました。


井戸を掘り、基礎もできて、準備OK!


やっぱり水がないと不便だし、のんびり風呂も入りたいし、庭造りにも必要だし・・・

と言うことで、「井戸掘り」を業者依頼しました。




「多分、どこでも出るよ。」
その説明どおり、建築地の片隅を30mほど掘ると水が出てきました。

8月半ば、基礎工事が始まりました。


 

 

8月末に立派な基礎が完成 !!

これで準備万端、いつログハウスキットが到着しても大丈夫です。
気合が入りますね。


大雨の中、ログハウスキットが到着しました。日ごろの行いが悪いのかな?




写真は最初に雨が上がっていた時で、この後本当に土砂降りだったんです。

「できるだけ雨の日に荷降ろしをしたくないから・・・」と納品日を決めるのをギリギリまで伸ばしたのに、よりによって当日は大雨でした。

それでも朝からみんなで協力して作業をおこないました。




建築地には当然ながらコンテナがたどり着くことはできません。

近くにある広い場所を借り、コンテナから荷物を降ろしてトラックで二次輸送するのですが、4トントラックでの進入も無理なので、2トントラックに少しずつ積んで建築地まで運びました。




今回私のコンテナの隙間には、6年程前にキートスのログハウスをセルフビルドされた方がログハウスを増築するためにキートスに依頼していた材料が一緒に運ばれてきていました。

荷降ろしの最中にそのセルフビルダーさんご夫妻がトラックで部材引き取りに来られました。

挨拶を交わして荷物を積み込む手伝いをしましたが、ご夫妻は高齢な方で(後でキートスから聞いてびっくり!ご主人は77歳だそうです)、ログハウスをセルフビルドした時でも70歳を超えていたそうです。

※ご夫妻の建築記↓
『セルフビルドでリハビリ』

ログハウス完成後もまだまだ増築増築で、現在もこうしてセルフビルドは続いているそうです。

たいしたもんですね。
 


来る日も、来る日も、裏方に徹して・・・

いよいよログハウス建築のメインイベントのログ組みの開始です。


 

Gさんが手配してくれた人工さん達にログ組みは任せて、私とGさんは朝から晩まで梱包の中から必要なログ材を探して届ける裏方作業に徹しました。


 

ログ材探しはログ組みを効率よく進めるために、本当に大事な作業なのです。




ログ組み図と部材リストとログに張ってあるナンバーシールだけが頼りです。

特に最初は「ログリスト」の存在に気がつかず、むやみに片端から梱包をあけては 探し・・・で大変でしたが、ログリストの存在がわかってからは少し楽になりました。




毎日くたくたになりましたが、私なりにセルフビルドの充実感がありました。


屋根仕上げは専門家にお任せして


屋根の仕上げ作業は高い場所での作業ですから、もちろん専門家のお仕事になりました。




ここまでは足場ナシで作業してきましたが、屋根仕上げ作業用に足場を設置。




角度40度の屋根の上で、業者さんがアスファルトシングルを一枚一枚丁寧に 施工してました。


足場が立ってペンキ塗り・・・でも高いところはおっかないので


思いのほか早くログ組みが完了しました。

さてさて、いよいよペンキ塗り!
これこそが私の出番でしょう。

「待ってました〜」とペンキ塗り開始です。

(塗料は後で説明しますが、「オスモクリアプラス」です)




それなりに頑張ったんですが、足場があるとはいえ高いところは怖くて無理。
私は主に1階部分を心をこめて塗りました。

軒の裏側や妻壁の高いところは、専門家に頼みました。
落ちて怪我でもしたらこれからのログハウスライフに支障が出ますからね。


 

建具周りは丁寧に塗りました。鮮やかな緑色でいい色ですよ。


内装も外付けバスルームも着々と完成!


手配の大工さんが着々と内装工事を続ける中、私はペンキの重ね塗りに没頭しました。




最初に何回も塗り重ねれば、より効果的ですからね。




「想像していたログハウスが、想像通りに完成に近づいている!」
そう思うだけで充分満足して過ごすことができました。


ログハウス、ほぼ完成!


10月末頃には内装作業も終わり、ログハウスはほぼ完成しました。




その後進入道路の整備と土留めのため、毎日、毎日、石を運んで手積みしました。




肉体労働でかなり大変でしたが、満足できる仕上がりになったと思います。


ログハウス、こだわり・・・


1.クリアの塗装

キートスのKさんからも
「できれば やめた方がいいですよ。
塗料は顔料が多い方が(色の濃いほうが)紫外線に強く、しっかり木材やログ壁をガードします。
キートスではクリア(無色)はお勧めしていません。」
ときっぱり言われましたが、
今回はOSMOクリアプラス(外壁塗装用の新製品で強力です)の宣伝文句を信じて、クリアを塗ることに決断しました。




ログ組みが終わったばかりのログハウスは木目が本当にきれいなので、色を付けてしまうのはどうしてももったいない気がしてしまいます。




私と同じで、美しいログ壁にはクリアを塗りたいと思うユーザーさんも多いのではないでしょうか。

本当にOSMOの宣伝どおりにキシラデコール同様に強力かは、今後私の実験結果を報告しますよ。


2.北欧家具

ログハウスにはどうしてもこの北欧家具(ソファと本棚で、どちらもリユース品)と思い、予約をして仕入れました。




人気が高い商品だそうです。




しっかりとした造りで、飽きの来ないデザインです。

ソファは部屋の真ん中の特等席に鎮座して、私達を待ってくれています。




ログハウスと、このソファーと、音楽と、遠くの山々の景色・・・

大人の時間をおしゃれに演出してくれます。


3.日展作家の陶磁器洗面台

今流行の高級割烹風情の手洗い。 

手洗い陶器は知人の日展作家が作ったもので、ログハウスで使うことにしました。




洗面ボールのみ譲り受けたので、それに似合う洗面台は別に作成して設置しました。




使い勝手もよく、大変気に入っています。


4.セコムと契約しました

市内から近いとはいえ、付近には家がありません。
夜ともなれば 人っ子一人 立ち入りません。

こんな場所だから 不届き者がいないとも限りません。

そこで、SECOMと契約しました。




これで安心!!皆さんはどうされていますか?


無理せず専門家に




私のログハウス・セルフビルドは、あまり無理せず、難しいところや危ないところは専門家に依頼しました。






外から見ればちょっと軟弱なセルフビルダーに見えたかもしれませんが、専門家の手助けを得ることで工期も短く、そしてきれいに仕上がって、とても満足しています。





井戸用ポンプハウスは、100%セルフビルド


ログハウスの床材が残ったので、それでポンプハウスを作りました。




厚さが28oもあり、サネがついているため、ホームセンターの木材で作るよりも頑丈にできました。




本当は板を組んでミニログハウス風にしたかったのですが、私の大工技術ではここまででした。


最後に


ログハウスのセルフビルドにおいて全て自分でやる方もいると思いますが、建築確認申請や専門工事部分は無理せずに建築士や専門業者にお願いするのがいいと私は思います。




機会があれば、ログハウスのセルフビルドを考えていらっしゃる方にアドバイスできるかもしれないし、また 建築士のGさんと一緒にみなさんの相談にのれるかもしれないですね。





軟弱なセルフビルダーですが、今後は庭造りで活躍しますよ !!


開墾した建築地は充分な広さがありますので、これからの庭造りが私にとって本当のセルフビルドになります。

整地した際に出た大量の根っこを運び入れた木材リサイクル工場では、木のチップで「たい肥」を造ることも行っていますし、取りに行けば無料で分けてくれます。

それを撒いて一部を畑にしました。






畑の周囲は丸太で囲んでみました。



ジャガイモ、サトイモ、大根などを植えましたが、まだ半分以上の畑が残っていますので、茄子やキュウリも植えたいと思っています。

そしてログハウスの周囲にはブルーベリー、ブドウ、キウイ、モモ、ビワなども植えました。

数年先に収穫できることを今から楽しみにしています。

 

追記: ログハウス、こだわり・・・玄関アプローチ


どちらも石を貼りました

最も人目に付くところなのでもっと早くやりたかったのですが、庭や畑を優先してたため、ようやく完成しました。




同級生で友人である石材業のI氏の応援で、アプローチと玄関に石を貼りました。

アプローチは枕木で囲った中に2種類の石を貼りましたが、石の形や大小を組み合わせて貼ったため1週間ほどかかりました。

 水に濡れると模様が浮き出て、きれいです。




玄関内は40センチ角の石を組み合わせて貼りました。




樹木の伐採から10ヶ月ほどで、自分のイメージしていたことがほぼ完成しました。

キートス・ログハウス 〒950-2022 新潟市西区小針2-17-1 TEL 025-233-5005


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