Kiitos Log House

[ 美容室 えとせとら 施工写真 ]




美容室 えとせとら 施工写真


ログハウスの建築は、知人の設計士さんに依頼しました。
設計士さんもログハウスの勉強を兼ねて、大工さんと一緒にセルフビルドです。

以下は、設計士さんによる建築記録です。

 

[ 基礎工事 ]


 



ログハウスの部材キットが到着する前にベタ基礎が完成しました。

 

[  ログキットの荷降ろし  ]


2013年 12月 16日、フィンランドからログキット到着。


 

県道の半分の道路許可をとり、コンテナを置いて、ログ材を引っ張り出しました。

一旦ユニックの荷台に部材梱包を置き、それから敷地に置いていきます。
作業はとてもスムーズに進みました。


 

後から聞きましたが、手伝ってくれた方々は普段鉄骨など組み立てる鳶さんだそうです。
だから迅速に動いてたんですね。

 

[ 土台敷き ]


基礎アンカーボルトのところに穴を開け、土台とコンクリートの間に基礎パッキンという通気ができる部材を挟んでいます。


 

1段目のログ材をのせました。

短辺方向は高さが半分のハーフログを敷き、校倉にログを組んで行きます。
ログ材の間や交差部には 断熱材を挟み、タッカーというホッチキスで留めます。

 

[ ログ組み ]


ログどおしは、このダボという木材を穴に込みながら固定していきます。


 

平屋建てですが、こんなに材料があります。

最初は材料を探すのに大きなログ゙材を移動させながら探さなくてはならず、時間がかかりました。

梱包の都合でコンパクトにするのはわかりますが、せめて土台材くらいは 一番上に置いてほしいものです。  




壁の半分くらいまで組み終わりました。




ここまでやるとだんだん慣れてきて、作業スピードも早くなってきます。




施主様の息子さんも記念に、妻壁組みの体験をしてもらいました。

梁の上に コンパネを置き、足場を良くして大工さんに手伝ってもらいながら、なんとか 1段組みました。





妻壁を組んでいます。

だんだん材が小さくなるから、いよいよログ組みも終わるなーと実感がわいてきます。




妻壁がログ材のときに使うスプリング釘を打ち込みます。
これで 浮き上がりを防ぐことが出来ます。




テラス柱の足元にはセトリング対策のためのジャッキボルトをつけました。

柱内部には、ボルトより長めに穴を開けています。
これでセトリングで壁が下がっても調整できます。




ログ組みが終わったので、通しボルトトをノッチと呼ばれる20cmくらい飛び出した部分に通して行きます。




余分な仕事だったんですが、ログ材の番号が書いてある紙の糊がめくれなくて大変でした。

すぐにはがれやすい素材に変えた方がいいと思います。
糊はがし材でもめくりにくいです。

(ある一定期間使用したシールの糊が粘着性"強"だったようで、すでに フィンランド側へは変更要望を出しました・・・キートス)

 

[ 棟上〜屋根仕上げ ]






棟木をレッカーで持ち上げ、据えつけます。

棟木を支える2本の柱にもジッヤキボルトが付きます。
図面では 柱の上になっていましたが、メンテナンスのことも考えて下に変更しました。

その後垂木を取り付けています。家らしくなってきました。

年内でなんとか形にすることが出来ました。
屋根をブルーシートで養生して年を越します。


 

年が明けて、足場を組み、瓦を葺きます。




瓦葺きの状況です。かね勾配なので足場を組みました。


 

わかりにくいですが、屋根垂木の通気穴をあけて空気を通し、棟換気で逃がします。
通気穴にも網戸を貼り、虫が入ってこないよう処理しています。

 

[ 1階床 ]



床下地組です。
鋼製束でしっかり大引を支えています。

基礎パッキンの室内側には全周網戸を貼って、虫が入ってこないように処理しています。

マニュアルでは「土台を欠込み 根太を固定」とありましたが、強度などを考えて土台を欠くことは一切せずに施工しました。


 

床の仕上げは保健所の指導で「フローリングはNG」ということで、ビニール系のシートを貼りました。

木目柄にして、雰囲気はそのままにしましたよ。

着付け室は一段あげて、畳仕上げにしました。
西陣織の鞠と扇を埋め込み、ここだけ和な雰囲気にしました。

 ログと畳・・・ミスマッチなのでいいですね。

 

[ セトリング対策 ]


 

トイレの間仕切り壁の上部にはセトリング対策のスライド金具をつけました。
これで建物全体が下がっても大丈夫です。

木製サッシの上にもセトリング対策のクリアランスがあります。
ここにも断熱材を詰めて蓋をしますよ。


 

外部の梁のログ材をつなぐ絞めボルト&ナットですが、 後々増し締めできるようにナットを溶接してもらいました。

付属の金物では一般の方が持っていない工具が必要になりますので、ナットをつけてレンチで締めれるように配慮しました。

バルコニー手摺は、柱のみに固定することでセトリング対策をしています。
強度も問題無しです。

 

[ 1階の個室 ]




間仕切り壁は石膏ポード下地にクロス仕上げ予定でしたが、内観を見て木仕上げに変更しました。

大工さんに余った羽目板を使って作っていただきました。
天井も貼る予定でしたが、あえて露出仕上げに。




問題の電気配線を逆手にとってガイシ引きにして、レトロな感じを出しました。

天井も高くなり、オーナー様にも喜んでいただけました。

 

[ 塗料 ]




外部の塗料は、オスモカラーにしました。

ペンキみたいに幕を張るのではなく木に浸透するので、木目を生かして自然な感じに仕上がります。めくれることもありません。




右の塗料は木の吸い込みし過ぎを防ぎ、防カビ効果のある下地処理塗料です。
これを地面から1mまでのログ材、木製ドア、ノッチの小口に塗ります。

透明なのでわかりにくいですが、小口と4段くらいまで下地塗料を塗りました。
小口はすごく塗料を吸い込むので、これで防ぎます。

塗装工事までの間にカビも生えてきたのでクリーニングしてもらい、このような対策をしました。

時期もありますが、組み終わったらすぐに塗装したほうがいいかもしれません。


 

窓枠も先行して白で塗装しした。
先に取り付けてしまうと養生など大変だからです。

白く塗るのは破風・鼻隠し、窓枠、ノッチの小口です。
アクセントになって、いいです。

 

アプローチにタイルも貼って、かわいらしい外観に仕上げました。






看板は、余った材料を再利用して作りました。




照明器具もワイヤーを引っ張ってスポットライトを当て、存在感を消しています。




シャンプースペースはボウルが跳ね出しているので、仕切壁にしっかり固定しました。
右に少し見えるのはロフト(物置)に上がる梯子。ノッチに ぶら下げています。





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