ログハウスキット輸入・販売の経緯


ここでは、キートスが ログハウスをキットとして 施主のみなさまへ直接販売するようになった経緯や、なぜ ログハウスのセルフビルドを 奨励するようになったのかなどを 少しお話したいと思います。

 

株式会社 キートス
TEL : 025-233-5005     FAX: 025-233-7872

 


1.ログハウスとの出会い

 

私(中峯)と ログハウスの最初の出会いは 1982年、 当時の輸出入ビジネスの都合で ドイツのフランクフルトに滞在し、 週末に 近くの保養地の ビースバーデンという温泉町に 足をのばした時でした。

 

温泉とサウナでくつろいで 町を歩いていると、 街外れの広大な丘陵に 小さな畑と その横に建てられた 何百もの色とりどりのログハウスに 出会いました。

 

緩やかなカーブを描く丘に並んだ 何百棟の 赤や青や緑や黄色の ログハウス、それはそれは 美しく、私は 目をうばわれました。

 

後で分かったことですが、それは 『クラインガルテン』 と呼ばれるもので、
第二次世界大戦中の ヒットラーの軍事政策として、フランクフルトのような大都市近隣で、「50坪位の農地と 10畳程度のログハウス」 を市民が建て、緊急時に ここで避難生活できるようにと 考え出され、今も ドイツ市民に 受け継がれているものだそうです。

 

それは 一般的なログハウスではなく 「ミニログハウス(ガーデンハウス)」 と呼ばれる ドイツ特有の簡易式ログハウスでした。

 

ともかく この光景は美しく、 そして このログハウス群を 市民が自分たちで (素人たちで) 何百棟も建てた と言う事実は その後も 忘れることは出来ませんでした。

 


2.自分のためにログハウスを建てる

 

その後、 ヒョンなことから 近郊の山 (ただの普通の山)が 手に入ることになり、 そこに 何かの建物が必要でした。

昔の ドイツのログハウスの記憶も手伝って、自分のために ログハウスを建てることにしました。

 

それは フィンランドから輸入された ログハウスのキットでした。

当時 フィンランドのログハウスを建ててくれる建築屋さんが見つからず、 仕方なく 自分たちで そのログハウスキットを 建築しました。

 

その時は素人だったので 研究時間は多くかかりましたが、 ログハウスを自分たちで建てることは大変楽しく (それをセルフビルドと言うことは後で知りました) 、その後の 「ログハウスを使う楽しさ」 もさることながら、それ以上に セルフビルドは充実した満足度の高いレジャーで、後々まで 「家族の大きな思い出」 として残りました。

 


3.フィンランドログハウスとの出会い

 

家族のためにログハウスを建てて 楽しんでいる最中に、ある考えに 至りました。

 

「 ログハウスの部材キットを 輸入して日本で販売したら、 ログハウスは 案外安く

手に入れられること、ログハウスをセルフビルドすることは 難しくなく、

むしろ 非常に楽しいこと を もっともっと多くの人達に 伝えることができるのでは

ないか?」 ということでした。

 

そこで 早速 フィンランドに 私たちと 「ログハウスキット輸入ビジネス」 ができそうな会社を 探しに出向きました。 

私たちは 輸出入ビジネスの会社でしたので、実際にログハウスビジネスを開始するには フィンランドの会社にも 条件がありました。 

 

1. 実際に自分たちでログハウスキットを製作している会社であること

ログハウスを輸出している会社でも、商社やサプライヤーと呼ばれる 輸出代行業のような会社とは お付き合いするつもりはありません。

「フィンランドからログハウスを直輸入」 と言っている日本のログハウス販売会社も、 実際には その多くの場合、輸出代理店や代理人が入っています。

日本のお客様や 日本の条件にあったログハウスを提供する為には、 一朝一夕では 上手くいかないでしょう。

私たちの要望や改良点を 商品として反映して、日本のお客様に満足してもらうログハウスキットを完成するためには、それを製作するために 実際の工場を持つ会社と直接話をして、一緒に作り上げていく必要があります。

 

2.英語でビジネスできること

フィンランドはフィンランド語です。

普通のフィンランド人は 英語よりドイツ語を得意としています。 私たちは フィンランド語もドイツ語も 無理です。

 

3. 船積み(海外輸送)に経験があること

ログハウス部材キットを フィンランド国内で販売していても、 海外への納品となると さまざまな輸出に伴う規制や書類作成

及び手続きが必要になります。その部分が未経験だと、 どうしても輸出代行人に頼ってしまうことになります。

ですから、私達は すでに海外輸出の経験を持つ工場を探す必要がありました。 

 

4. なによりもログハウスキットとして完成された商品を提供してくれること

フィンランド国内への納品とは異なり、 遠方の日本でそのキットを販売するわけですから、

そのログハウスが 完成されたキットでなければなりません。 

 

5. 非常に抽象的ですが、人間的に信頼できること

私達は今までの経験から 会社の規模や業績も大切かもしれませんが、それ以上に相手、つまり会社のトップが

人間的に信頼できることが 重要であることを知っています。 これは それぞれの国民性もあって、 なかなか判断が難しい部分です。

 

 

私は これらの条件を満たす会社を探す為に、何日もフィンランドに 出かけました。 

フィンランドの白夜の夏、そして氷点下30度の冬も経験し、 何百棟ものログハウスを見て回ったり、

実際にログハウスで生活している数家族を訪れたりしているうちに すっかり 「フィンランドという国」、「フィンランド人」、

「フィンランドのログハウス」 のファンになってしまいました。

 

物静かで あまり自分からアピールしない、 目の奥にやさしさをひそませた フィンランド人は、

まるで日本人(多分、田舎の日本人)のようで、人間性や信頼は 簡単に確立できそうでした。

 

ただ 「自分でログハウスキットを製作している工場」 の条件では 英語が難しそうでしたし、海外輸送の問題も経験が少なそうな

会社ばかりでした。 しかし、信頼し合えれば 大概のことは うまくいく と信じ、 フィンランドのログハウスキット輸入ビジネスを

開始することを 決心しました。 その後の永い付き合いの中で、 最初に感じたフィンランド人との信頼は 全く揺るがず、

今では ビジネスを超えた友情で付き合っていると感じています。

 

 


4.日本でのログハウスキット価格の高さにビックリ!

 

フィンランドでのログハウス部材キットの仕入先も決まり、 「日本でログハウスを販売するにはどうしたら良いか?」 「ログハウスキットの販売価格は?」 などの準備や 調査を開始し、 日本で販売されている ログキット価格の高さに驚愕しました。

当時は カナダのログハウス(ハンドカットもマシンカットのログハウスも)が主流で、 フィンランド・マシンカットログハウスは まだ駆け出しの時代でした。

また、ログハウス自体が 「高級別荘や高級リゾート地での建物」 という分類で、 最初から金持ちを相手にして 「どうだ、すごいだろう」 とアピールする為にログハウスを建ているのではないか とさえ感じました。;

 

まず、フィンランドのログハウスについて 世の中に理解してもらう必要がありました。

・フィンランドのログハウスキットは 完成度が高く、 コンピュータ管理で 精密にカットされ製作されていること。

・フィンランドにおけるログハウスは 在来工法(完成された建築工法である)であり、その工法で建てられたログハウスは 立派な建築物であること、 別荘はもちろん 住宅としての機能も 在来工法や2x4工法に決して引けをとらないということ。

 

あわせて、ログハウス部材キットを、安価でお客様に販売するにはどうすればよいかを考えました。 

まず 営業経費を極力おさえる。 そのために 一般の建築業界と相反するいくつかの営業スタイルを考案しました。

 

1. ログハウスキット販売専門の営業マンは置かない。

 

2.契約前のお客様に 営業に出向くことや、ログハウスカタログの発送後に こちらから営業電話をかけることはしない。 

       また、 ログハウスキットのご契約をしていただくために 営業としての現地調査には出向かない。

    (お客様自身で調査できるように アドバイスをする。 来社していただくようにお願いする)

 

3.専門誌にカラーページでのログハウス広告はしない。

カラーページの広告は膨大な経費がかかります。( ログハウス専門誌などに カラー1ページ掲載するのに100万円以上かかり、それらの広告経費だけでもログハウスキット販売価格の10%程度は上載せさられています)

 

4.国内におけるログハウス販売代理店及びフランチャイズはしない。

私たちとお客様の間には、誰も入れない。 仲介者が入ればその分ログハウスのキット価格を上げなければならない。

 

5.ログハウスカタログをご希望の方には「送料&カタログ作成費の一部」 を負担していただく。

      営業経費節減 という意味はもちろんですが、「キートスの考えに賛同してくださる方」 そして  「切手同封という面倒な手間も惜しまずにされる方」 とだけお付き合いさせていただきたい という私達の基本的な考え方です。

      また ログハウスキット販売価格に大きく影響してしまう 「海外輸送費」 「国内通関手続料」 を引き下げる為、 フィンランドからのログハウス輸送ルートやその方法も検討しました。(当社は輸出入業が生業でした)

 

次に、「ログハウスは決して金持ちの趣味ではないこと」 「フィンランドではあたり前に普通の市民がログハウスを建てて楽しんでいること」 などを理解してもらうことが課題でした。

 

そのため キートスは

「お金はないけれどログハウスの夢を実現したい方 や、

 できるだけ安くログハウスを建てたい方を応援しています。」

をキャッチコピーにし、 ともかく 安くログハウス部材キットをお客様に提供することをテーマに 私達のような普通の人々でもログハウスが手に入ることを 率先してアピールし、このログハウスビジネスを開始しました。

 

 


5.ログハウス、日本での建築費の高さにビックリ!

 

 

ログハウス販売を開始して すぐに日本での工務店等の ログハウス建築費の高さに 大変驚かされました。


日本の建築費の大半は (少し言いすぎかもしれませんが)、 大工さんの日当が占めています。

いろいろなサイズで納入される材料を、 現場で 切ったり 繋いだり 張ったりする作業が 多いからです。



フィンランドのログハウス部材キットの場合は、 躯体部分 (建物の本体のログ材)は あらかじめカットされています。

 

それ以上に 巨大なプラモデルのように、整然と分類され 番号順に組上げれば完成するように 納入されています。 

そして そのログハウスは 組上げたら 外壁も内壁も すでに完成されている はずです。 

 

それなのに 往々にして、 建築業者は在来工法での積算方法をとる場合が多く、 俗に言う 「坪単価」 を持ち出して、 安易に 「坪50万円」 とか「80万円」とかを 計算の原資に組み込むのです。 

ログハウス建築では必要のない 「壁内部の断熱材」 や 「釘や接続金具」 も一切顧慮せずに・・・ 。

合せて ログハウス建築に必要な 日数や人数は、 在来建築のそれに比べたら 1/3位で 済むはずなのに そのこともあまり顧慮せずに・・・ 。

これでは 建築屋は 楽しくてしょうがないし、金持ちしか ログハウスを建てられないわけです。

 


6.そして辿りついたのが、セルフビルド!

 

この問題を解決する為に私たちは、次の2点をログハウスキット販売のコンセプトの掲げました。

 

1.セルフビルド

 

フィンランドのログハウス工場探しの旅の途中、何人もの ログハウスを自分で建てている おじさん、おじいさん、家族に 出会いました。

皆さん ログハウスを建てることが 本当に楽しくてしょうがない様子でした。

 

とりわけ、湖の畔で 立派なログハウスを建築途中のおじいさん(多分、おじいさん)は、「全部自分で作っているの?」と聞いたら「あたり前だよ!こんな楽しいこと 人に頼めるか!」 と ニコニコ 話してくれました。

 

その後 「 ログハウスのセルフビルド、こんな楽しいこと 人に頼めるか! 」 というフレーズは、 何年も 私たちの『心の糧』として 刻まれました。 


そもそも ログハウス(フィンランドの丸太組工法)は、 昔々フィンランドにたどり着いたフィンランド人の祖先たちが、この厳寒の地で 他人に頼まず (プロの職人をあてにせず) 自分たちだけで、寒さに耐えられる頑強な建物を作る方法として 確立されてきた方法なのです。

 

祖先にできて、 電動工具を使える私達に ログキットとして納入される部材で ログハウスが作れないわけはありません。 

 

2.ハーフビルド

 

「誰でもログハウスは建てられます」 とは言っても、問題は時間です。

ログハウスを建築するための時間を 捻出できないときは、 やはり 「建てられない」 と同義語になってしまいます。

 

そこで、キートスのお約束の 『お金はないけれどログハウスの夢を実現したい方や、できるだけ安くログハウスを建てたい方を応援しています』 を実践する為「自分で出来ることは自分でするを掲げました。

 

この意味は、なるべく自分自身で作業するけども、 時間がかかる工事や 危険が伴う工事、 あるいは 資格が必要な工事は、キートスが受け持ちますよ!ということを表現しています。

 

そして 当時キートスでは 『部分請負工事』という言葉を使っていましたが、 建築工事を切り分けて お客様の要望のあった部分の工事だけを引き受けています。

 

また ログハウスのセルフビルドを始めたけれど 何らかの理由で無理になった場合、それ以降の工事も キートスが引き受けます。

「だから、安心して 『自分で出来ることは自分でする』 決心をしてください」 と説明し、多くの方々から 指示をいただきました。

 

でも、当時は この考え方は非常識だと思われました。

建築屋が 儲けの多い工事費からの収入をカットするなど とんでもないことだし、今まで 「素人には無理!」 と言い放してきたのに、 一部の工事を除けば 充分素人でも出来ることが世の中に知れ渡ったら 死活問題になってしまうからです。

 

今でこそ 『ハーフビルド』 とか 『セミセルフ』 という言葉は知られていますが、 その頃はまだ これらの言葉はありませんでした。 いつの間にか いくつかのログハウスメーカーさんが使うようになり、 私たちも 「ハーフビルドを受け付けます」 というような表現を使うようになりました。 

 

自分でログハウスを建てようと決心されたお客さまに 最も必要なことは、「完璧なセルフビルドマニュアル」を提供できることです。

(これは、いまだに完成していません。しかし、何百というセルフビルダーさんから受ける質問や小さな失敗談を整理して 日々追加作業を続けています。 ただ この仕事を20年続けてきて、 最近は 建築中に一度も問い合わせ電話をせずにログハウスを完成されるお客様も 多くなってきましたので、 「ほぼ完成」 と呼んでもいいのかな・・・)

 

セルフビルダーさんの環境や 作業できる時間、 お手伝いの有無など、全てのお客様は条件が違います。

その個々のお客様の条件に従って 適切なアドバイス が出来るということは、「どれだけ多くのお客様の建築サポートを経験したか?」 につきます。それは 何百棟ものログハウスを セルフビルドしたお客様達から 私達が逆に 教えていただいたことなのです。

 

例を挙げれば きりがないような いろいろな事例を経験して、今私たちは、『キートスは充実した建築サポートを行います』 と自信を持って言い切れるのです。

ログハウスの2~3年のビジネスで、 あるいは材工一式でログハウスビジネスをされてきた会社には 簡単に理解できることではないと実感しています。

 


7.キートスは明日もログハウスのセルビルダーたちを応援し続けます。

 

私が ドイツで初めてログハウスに出会ってから、 自分の山小屋として初めてログハウスを建て、その後 自宅もログハウスに建て直し、 そして 次々に スタッフたちも ログハウスを建築しながら 10数年が経ちました。

 

いまや全国に 私たちと出会って ログハウスを建てたユーザーさんが 広がっています。

四国や九州、北海道など、 一回もお会いしたことがないけど、手紙と写真とお電話で 今も交流を続けていただいている ログハウスユーザーさんたち。

「こちらにきたら 必ず寄ってくださいね」 と 10年以上も 言い続けてくれるお客さまたち。

皆さんが 私たちが(キートスが) 手に入れた 『 宝物 』 なのです。

 

すべてのお客様たちが、それぞれの ログハウスセルフビルド中の苦労や満足、その後のログハウス暮らしを 楽しそうに語ってくださる時、 私たちは 「ログハウスの仕事をしてきて良かった」 と心から思えるのです。

そして それこそが、 明日出会うだろう 『 ログハウスを自分で建てよう 』、『 自分で出来ることは自分でするので、出来るだけ安くログハウスを手に入れたい 』 と決心されるお客様と お話をすすめる原動力になっているのです。

 

だから・・・、キートスは明日も、ログハウスのセルビルダーたちを 応援し続けます。

 

 

株式会社 キートス   〒950-2022   新潟市西区小針2-17-1   TEL 025-233-5005

 

 

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